2021 Fiscal Year Annual Research Report
Multi-omics study for targeting genes related to heat tolerance and functionality in leaf bunching onion cultivar
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21H02188
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
執行 正義 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40314827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 宏栄 山口県農林総合技術センター, 農業技術部 園芸作物研究室, 専門研究員 (50505196)
名田 和義 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (40293807)
佐藤 修正 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70370921)
平井 優美 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (90415274)
妻鹿 良亮 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教(テニュアトラック) (80738526)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 葉ネギ / オミックス統合解析 / 耐暑性 / 機能性 / DNAマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
濃緑色個体と淡緑色個体間の交雑集団を用いた連鎖地図の構築に関しては、先ず、極濃緑色の山口県オリジナル品種「YSG1号」(P1)と緑色の市販品種の「浅黄系九条」(P2)を親素材とし、これらの正逆F1とF2集団を作出した。次に、遺伝子型の情報を特定のF2 集団90個体で整理し、連鎖地図の作成や表現型とのアソシエーションを解析するための基盤情報として整備した。SPAD値で評価した葉色表現型の上位50系統、下位50系統を選抜し、両親系統と合わせてRNA-seq解析を行なった。1サンプルあたり平均で2,800万リード得られた配列情報を、先行プロジェクトで収集していたネギのunigene配列(68,726種)をリファレンスとしてマッピングすることにより、親系統の“YSG1”と”九条”の間で多型が認められるサイトの抽出を実施した。 葉色関連形質の表現型値の取得については、草丈が40~50㎝のサイズに生育した時期に葉身色を調査した。葉身色はSPADと色彩色差計(L*、a*、b*)で測定し、若い葉身から1枚目と2枚目の中央部の平均値をネギ個体の葉身色とした。また、ジェノタイピング集団に関しては、クロロフィル・カロテノイド類含量の測定を実施した。自然免疫活性化に関しては、関連タンパクの発現解析に用いる抗体作成を行うとともに、葉ネギにおける評価細胞試験を構築した。また、耐暑性検定については、熱ストレス耐性・感受性品種と山口県育成耐暑性品種を用いて温水浸漬処理による熱ストレスに対する光合成の量的・質的反応性を調査することで、耐暑性検定が可能であることが示された。 そこで、挟式温水循環処理による熱ストレス耐性の評価系から得られる表現型値データと各種代謝物質(アミノ酸、フラボノイド類、カロテノイド類等)の定性・定量データやワイドターゲット-メタボローム解析データとの比較解析の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプリングや各評価試験において,手法の確立に時間を要してしまい,全体の進捗の遅れを生じさせてしまった.
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Strategy for Future Research Activity |
全ての実験項目に関して,手法開発が完了したので,次年度以降は遅れを挽回すべくスピード感をもって各試験に臨める体制が構築できたといえよう.
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