2023 Fiscal Year Annual Research Report
Characteristic analysis of canine mesenchymal stem cells capable of differentiating into insulin-producing cells and establishment of transplantation therapy
Project/Area Number |
21H02373
|
Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
手嶋 隆洋 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (80610708)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 貴士 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (20462781)
道下 正貴 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (50434147)
佐々木 崇 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50723897)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / インスリン産生細胞 / 犬 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
犬の脂肪由来間葉系幹細胞(cADSC)をインスリン産生細胞(IPC)へと分化誘導する効率的な方法について検討を行った。前年度までの研究から、Pdx1, Neurog3, MafA, Pax4の転写因子群を遺伝子導入することで、IPCへの誘導効率が上昇することを明らかにした。そこで、本年度は遺伝子導入後の培養方法を検討した。一般的な接着プレートを用いた培養方法よりも、超低接着プレートを用いて微小なスフェロイドを形成するほうが、細胞当たりのインスリン産生量, インスリン関連遺伝子の発現量が向上することが明らかとなった。 そこで次に、免疫不全マウスに移植した際の生着性を検討した。鼠径部脂肪組織内, 腹腔内(腸間膜), 皮下組織へ移植した際の生着性を経時的に観察した。その結果、腸間膜への移植では、生着率の安定性が得られなかった。鼠径部脂肪組織内や皮下組織への移植では、移植後2週間後もスフェロイド状IPCの生存が確認できた。しかし、2週間以降は細胞を確認することができず、安定的な生着を得ることはできなかった。また、薬剤誘導性糖尿病マウスに対する血糖降下作用を合わせて検討した。その結果、鼠径部脂肪組織内や皮下組織へ移植した際に一定の生着は認められるものの、血糖値の正常化を得るまでの血糖降下作用は実現できなかった。 本年度の研究から、cADSCから分化誘導したIPCの移植によって、十分ではないものの糖尿病マウスの血糖降下を得られることができた。本結果は、糖尿病治療におけるIPC移植という新たな治療選択肢の可能性を示すことができたと考えている。しかし、現時点では生着率の不安定や十分なインスリン産生能を有したIPCの誘導には到達できていないため、今後さらに機能性に優れたIPCの誘導を検討するが必要であると考えている。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|