2023 Fiscal Year Annual Research Report
In-situ structural biology by NMR spectroscopy
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21H02419
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊藤 隆 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80261147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美川 務 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 専任研究員 (20321820)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | in-cell NMR / 蛋白質 / 立体構造 / ダイナミクス / 相互作用 / 液液相分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内の分子クラウディング環境は,蛋白質の生物活性のみならず,その立体構造やダイナミクスにも影響を与える.本研究ではin-cell NMRを用いて,細胞中蛋白質動態の詳細な理解を目指す.真核細胞内での,(1)蛋白質の立体構造・ダイナミクス,(2)マルチドメイン蛋白質のドメイン間相互作用,(3)蛋白質間相互作用,を解析するためには,in-cell NMR測定の様々な要素技術の高度化が必須である.In-cell NMRによって得られた立体構造,ダイナミクス,フォールディング安定性,蛋白質間相互作用を解析することで,細胞内分子クラウディング環境の普遍的な理解に挑戦する. 2023年の研究業績は以下の通り. 「細胞内蛋白質の立体構造・ダイナミクスの解析」については,UCH-L3(希薄溶液中で動的な構造多形が存在することが明らかになっている酵母YUH1のヒトホモログ)に注目し,希薄溶液中とヒト培養細胞中の動的性質の差異についての解析を行った.また,モデル蛋白質GB1の立体構造に対する細胞内環境の影響を詳細に解析するために,BSAとフィコールを用いた人為的クラウディング環境下で解析を行い,BSAとフィコールはGB1の同一表面と相互作用しているにも関わらず,立体構造不安定化については相反する効果を持つことを見出した. 「細胞内マルチドメイン蛋白質のドメイン間相互作用の解析」については,モデル試料としてヒトユビキチンタンデム2量体を用い,常磁性ランタノイド結合タグで標識した試料をHeLa細胞に導入し解析を行った結果,希薄溶液中とHeLa細胞中では異なるアンサンブル構造をとることが判明した. 「細胞内蛋白質間相互作用の解析」については,ヒトGRB2/SOS1の系,ショウジョウバエDrk/Sosの系の解析を継続して行い,多価相互作用と液液相分離(LLPS)形成の相関について解析を行った.
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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