2022 Fiscal Year Annual Research Report
Direct observation of biomolecular dynamics by a pulsed electron microscope
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21H02440
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
成田 哲博 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (30360613)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 動態観察 / 電子顕微鏡 / パルス電子光源 / 蛋白質 |
Outline of Annual Research Achievements |
電子顕微鏡へのパルス電子源の搭載を行い、電子線が出ることを確認した。現在電子線軸の機械的調整を行っている。だいぶ遅れてしまったが、来年度には実際の観察ができるはずである。 また、溶液チャンバーについては、いままで窒化シリコンを窓材にしていたが、非特異的な吸着が見られることが多く、これを抑えるため炭化シリコンを窓材に使用した溶液チャンバーの作成を行い、これに成功した。コントラストが若干落ちるが、金コロイドの非特異的吸着が大幅に抑えられた。今後は二つの窓材を使い分けることになる。 新たな試料としてリポソームの溶液チャンバーへの封入を開始。溶液チャンバーには直径数十nmの小さなリポソームを入れる必要があり、まずは小さいリポソームを安定して作る方法を脂質組成や作成法を変えながら試行している。リポソームの融合や変形を観察できるようになれば意義は大きい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
電子顕微鏡へのパルス電子源搭載が真空系のトラベルで遅れた。 現在搭載自体は終わっており、調整中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は実際の観察を少しでも多く行うことが目標である。 電子光軸の調整を終了次第、まずは金コロイドのブラウン運動観察を通して、観察条件を詰めていく。その上で、微小管、アクチンの重合、脱重合、ダイニン、ミオシンの動きの直接観察、脂質膜の融合、変形の観察を行い、うまくいきそうなものから優先的に解析していく。
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