2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the molecular mechanisms of connected events, nucleolar dynamics and nucleophagy mediated by vacuoles
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21H02475
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
丑丸 敬史 静岡大学, 理学部, 教授 (50262788)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TORC1 / オートファジー / ヌクレオファジー / ミクロオートファジー / ミクロヌクレオファジー / rDNA / 核小体 / ESCRT |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ複合体II(PI3KCII)により生成された液胞膜上のホスファチジルイノシトール3-リン酸(PI3P)がミクロオートファジーの誘導と飢餓時の細胞の生存に必要であることを明らかにした。PI3KCIIは、TORC1不活性化後の液胞表面におけるVps27(ESCRT-0)のリクルートとESCRT-0複合体形成に必要である。PI3KCIIまたはVps27を欠損した細胞の栄養飢餓時の生存を液胞膜に会合したVps27が回復したことから、Vps27の液胞膜上のミクロオートファジーにおける役割が細胞生存に重要であることが示された(Tasnin et al. 2022 JMB)。 (2)分裂期タンパク質脱リン酸化酵素Cdc14がTORC1不活性化後のマイクロオートファジー誘導を抑制することを明らかにした。Cdc14の機能不全はESCRT-0のVps27ではなくHse1の液胞膜リクルートを促進し、ESCRT-0複合体形成を促進した。逆に、CDC14の過剰発現はHse1の液胞膜へのリクルートとミクロオートファジーの誘導を損ねた。このように、Cdc14は、マクロオートファジーを促進する一方、マイクロオートファジーを抑制することが明らかとなった(Sharmin et al. 2021 BBRC)。 (3)有糸分裂時にrDNA凝縮に関与するCdc14とトポイソメラーゼII(Topo II)が、TORC1不活性化後のrDNA凝縮を促進することを示した。これらの変異体ではラパマイシン処理後のrDNA凝縮は低下し、rDNAと核小体タンパク質の再配置と核小体タンパク質のミクロヌクレオファジー分解が阻害された。Cdc14とTopo IIは、長時間の栄養欠乏状態での静止細胞の生存に必要であった(Mostofa et al. 2021 Cell Signal)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで顕微鏡不足のため研究のスピードが律速されてきたが、それが解消されつつあった。
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Strategy for Future Research Activity |
ミクロヌクレオファジーと核小体リモデリングがどのように関連しあっているのか、今後も、それらに必要な因子を見つけ解析することで明らかにしていく予定である。それと並行して、ミクロヌクレオファジーの基本となるミクロオートファジーの解析も進めていく予定である。
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