2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the molecular basis of individual lifespan by olfaction
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21H02479
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
千原 崇裕 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (00431891)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 嗅覚 / 寿命 / 老化 / 免疫 / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
嗅覚は生物が持つ最も原始的な感覚と言われており、食物の探索、交配対象の同定や天敵の察知に重要な機能を果たす。更に嗅覚は個体の生理状態に影響を及ぼすことが知られている。驚くべきことに、C. elegansや ショウジョウバエの嗅覚系変異体では寿命が顕著に延長することが報告された (Neuron 41, 45-55, 2004; Science 315, 1133-7, 2007)。このように嗅覚と老化現象の間には密接な相互作用があるものの、その分子メカニズムは殆ど明らかになっていない。このような状況を鑑み本研究では、高度な遺伝学的手法を用いることができ、寿命研究に適したショウジョウバエを用いて「嗅覚による個体老化制御の分子基盤」の解明を目指した。 2022年度は、2021年度に作成した「赤色発光システムAkalucを用いた遺伝子発現レポーター系統」の評価を行った。オートファジーレベルの検出にはAtg8a遺伝子のプロモーターを、免疫系レベルの検出にはIBIN遺伝子のプロモーターを用いて検証した。その結果、個体レベルでオートファジーや免疫活性化のレベルを高感度に検出することに成功した。本成果に関しては原著論文として公表するために、国際科学雑誌へ論文投稿したところである。 更にこの遺伝費発現レポーターを用いて、個体老化・個体免疫に影響を与える嗅覚受容体神経の探索を行った。その結果、個体免疫を制御する嗅覚受容体神経候補を見出すことに成功した。今後は同定した候補嗅覚受容体神経の絞り込み、さらには匂い刺激がどのように個体生理状態を制御するか、そのメカニズムの解明を進めていく、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載の通り、研究は進んでいる。今後、計画通り寿命や免疫を制御する嗅覚回路や匂い物質の同定を目指していく。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画調書通り研究を進める。寿命や免疫を制御する嗅覚回路や匂い物質を同定し、更には「匂い刺激」が、個体生理へ影響を及ぼすメカニズムにも迫る予定である。
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Research Products
(1 results)