2023 Fiscal Year Annual Research Report
Thylakoid Membrane Remodeling and Optimization of Photosynthetic Activity
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21H02508
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坂本 亘 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (20222002)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | チラコイド膜 / 膜リモデリング / 葉緑体 / 光合成 / NTPase |
Outline of Annual Research Achievements |
チラコイド膜リモデリングの主要分子VIPP1について、VIPP1-GFP融合タンパク質を用いた実験を今年度は進めた。シロイヌナズナでVIPP1-GFPを高発現させてvipp1ノックアウト変異を相補する実験系を立ち上げ、前年度までに解析したアミノ酸変異(推定NTP結合部位の変異E126Q/E179Q、および、N末端のαヘリックスの両親媒性を変化させる変異N16I)をVIPP1に導入した。vipp1ホモ変異を確認した個体はほぼ正常に生育するが、N16I変異VIPP1ではクロロフィル蛍光による光化学系の収率が若干低下していた。加えてVIPP1-GFPを共焦点レーザー顕微鏡で可視化し超複合体を観察したところ、E126Q/E179QとN16Iではともに野生型に比べ複合体の凝集体が多く観察され、低張ストレスでのVIPP1ダイナミクスがやや低下する結果が得られた。以上の結果から、シアノバクテリアで想定されたNTP結合部位はシロイヌナズナVIPP1の活性には変化を与えないことがわかった。一方で、VIPP1-GFPを用いたVIPP1ダイナミクスでは、導入した変異がオリゴマー化を促進して活発な会合・脱会合に阻害的であることがわかった。 以上の結果に加え、今年度は、昨年度から進めているVIPP1-GFPを用いた共免疫沈降法GFP-trapによりVIPP1と相互作用するタンパク質を解析した。得られた結果から、これまでに予想された葉緑体型HSP70タンパク質HSP70-1およびHSP70-2が、VIPP1のC末端を介して相互作用することを確認した。 VIPP1以外の膜リモデリング分子に関しては、FZLを欠損するfzl変異体でのチラコイド膜構造の変化や光合成活性への影響を詳しく調べ、それらを論文として発表した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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