2022 Fiscal Year Annual Research Report
細胞間結合タイトジャンクションの形態形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
21H02523
|
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
古瀬 幹夫 生理学研究所, 生体機能調節研究領域, 教授 (90281089)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 太一 熊本大学, 大学院先導機構, 助教 (30758412)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | タイトジャンクション / 上皮細胞 / クローディン / 上皮バリア機能 / 電子顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
タイトジャンクション(TJ)をもたないクローディン欠失MDCK細胞に、クローディンの各サブタイプを発現させてTJを再構成させ、その形態、バリア機能を解析した。クローディン欠失MDCK細胞を樹立する際にゲノム編集により破壊した5つのクローディンは、そのすべてが単独でバリアとして機能的なTJを形成できる一方、MDCK細胞に内在性に発現するクローディン12、16はTJを形成できないことが明らかになった。凍結割断法による解析からTJを再構成した5つのクローディンのうち、クローディン1,2,3は分岐のあるTJストランドを形成し、クローディン4は平行で交わりにくいTJストランドを形成した。次に、チャネル型クローディンであるクローディン2、10a, 10b, 15をそれぞれ単独でクローディン欠失MDCK細胞に発現させたところ、いずれのクローディンも単独でTJを形成し、paracellular flux アッセイにおいて十分なバリア機能を示す一方、従来報告されていた陽イオン選択性(クローディン2, 10b, 15)、陰イオン選択性(クローディン10a)を示した。したがって、これらのチャネル型クローディンは、他のクローディンサブタイプと相互作用することなく単独でチャネルを形成していることが証明された。今後、異なる発現量、あるいは特定のクローディンのサブタイプの組み合わせにより再構成されたTJの形態と機能の解析にこの研究を発展させる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンギュリン欠失細胞におけるTJ量の増強については追加実験により論文化がやや遅れているものの、TJの蛇行する形態形成機構の一端について共同研究により明らかにできた。
|
Strategy for Future Research Activity |
アンギュリン欠失細胞におけるTJ量の増強についてデータを集めてR5年度前半に論文投稿する。TJの蛇行形態の形成機構を器官レベルで解析する。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Erebosis, a new cell death mechanism during homeostatic turnover of gut enterocytes.2022
Author(s)
Ciesielski HM, Nishida H, Takano T, Fukuhara A, Otani T, Ikegawa Y, Okada M, Nishimura T, Furuse M, Yoo SK.
-
Journal Title
PLoS Biol.
Volume: 20
Pages: e3001586
DOI
Peer Reviewed
-
-
[Journal Article] Nanoscale segregation of channel and barrier claudins enables paracellular ion flux.2022
Author(s)
Gonschior H, Schmied C, Eva Van der Veen R, Eichhorst J, Himmerkus N, Piontek J, Gunzel D, Bleich M, Furuse M, Haucke V, Lehmann M.
-
Journal Title
Nat Commun.
Volume: 13
Pages: 4985
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-