2023 Fiscal Year Annual Research Report
New molecular mechanisms for membrane-mediated transcellular transport across the blood brain barrier
Project/Area Number |
21H02649
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大槻 純男 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (60323036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 慎悟 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (20466535)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脳関門 / 脳毛細血管 / 膜輸送 / 内在化 / DDS |
Outline of Annual Research Achievements |
Podocalyxin (PODXL)をノックダウンしたhCMEC/D3細胞におけるプロテオーム解析のデータを詳細に解析した結果、細胞内在化や細胞内輸送に関わるタンパク質の変動が示唆される解析結果を得た。さらに、薬物動態に重要なABCトランスポーターの発現がPODXL-KD D3細胞では発現が誘導されている興味深い結果を得た。ABCB1/MDR1に関してはPODXL-KD D3細胞では排出活性についても誘導されていることを明らかにした。一方で、光標識TATの細胞取込みを検討した結果、ノックダウン細胞においてはTATの取込みの低下は認められなかった。標的探索のため、前年度の単離ヒト脳毛細血管および培養ヒト脳毛細血管内皮細胞株に加え、今年度は単離マウス脳毛細血管および培養マウス脳毛細血管内皮細胞の高深度プロテオーム解析を実施した。全てについて7000分子を超えるタンパク質の定量値データを得ることができた。培養細胞についてはRNAseqにより遺伝子発現データも得た。さらに、前年度構築した高効率な能毛細血管単離法を活用し、生後7日の新生児マウス1匹の脳からの脳毛細血管単離に成功した。単離した新生児マウス脳毛細血管についてもプロテオームデータを取得した。得られたプロテオームデータを比較解析を行った。ヒトとマウス間の比較ではそれぞれに特異的に発現する膜輸送分子を複数同定した。同定した分子の一部は脳への薬物分布に関わると考えられる分子も存在した。また、新生児と成体マウス間の比較では、複数のトランスポーターや受容体等の膜輸送分子が成長依存的に発現量が変動することを明らかにした。これらのデータは今後の薬物脳分布や脳への送達標的を解析する上で重要なデータとなることが期待できる。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)