2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a universal genomic method for the species identification and phylogenetic analysis of parasitic worms
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21H02725
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
丸山 治彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (90229625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 泰生 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20353659)
長安 英治 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20524193)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 系統分類 / ゲノム / 寄生虫 / 糞線虫 / マンソン孤虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、18Sリボソーム遺伝子の塩基配列だけでは決定できない属から亜種のレベルでの系統関係を、幅広い寄生虫に対して高い信頼性で明らかにできる標準法を確立することである。2023年度は、新規に得られたStrongyloides属の系統解析と臨床的にきわめて芽殖孤虫に近い像を示したマンソン孤虫のゲノム解析を実施した。 糞線虫では、ガボンにおいて7種の非ヒト霊長類の糞線虫属線虫感染状況を調査した。その結果、これまでアジア、アフリカにおいて様々な旧世界ザルから検出されてきたS. fuelleborni以外に、トマスコビトガラゴGalagoides thomasiから未記載の糞線虫属線虫を発見した。このガラゴ由来糞線虫は基本的に食肉目動物を宿主とするStercoralis-Procyonisグループに属していたが、核ゲノムの遺伝子座配列情報の結合データを用いた解析により、ヒト糞線虫とは独立してガラゴへの寄生性を獲得したことが示唆された。 一方で、Spirometra属条虫の虫体採取は海外からサンプルの入手ができなかったが、きわめて特異な臨床像を示す国内症例の虫体を得ることができた。この症例は、腰背部・在住腹部・腰背部・両大腿の紅斑を主訴とし、生検によってマンソン孤虫症と診断されたが、再感染の機会がないにもかかわらず皮疹が再発し、総計43隻の虫体が回収された。虫体の大きさは芽殖孤虫に近似し、出芽を疑わせ形態のものがあった。18S rDNAとミトコンドリアcox1遺伝子による通常の分子系統解析では一般的なSpirometra属条虫であり、現在、全ゲノムのリシーケンスと発現遺伝子解析を実施中である。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)