2023 Fiscal Year Annual Research Report
Nobel RNA modification in bacteria and its pathophysiological significance
Project/Area Number |
21H02731
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274287)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | tRNA / RNA修飾 / 細菌感染 / ヌクレオシド |
Outline of Annual Research Achievements |
RNA修飾の特徴は、全ての生物において100種類以上の多彩な化学修飾が存在し、RNA機能を制御していることである。細菌のRNA修飾はほぼすべて同定されていると考えられていたが、我々は細菌が免疫細胞に貪食されると、従来報告されていないアデノシンの新規メチル化修飾が出現することを発見した。これらの知見から、本研究では、細菌におけるメチル化修飾の意義は何か?m2Aが生理活性物質として機能するか?という問いに答える研究を実施する。 我々はこれまでの研究で一度修飾を受けたRNAはヌクレオシドまで分解された後、細胞外に排泄されていることを見出しており、加えてヒトの体内では修飾ヌクレオシドが血中および尿中に多く存在していることを、高速液体クロマトグラフィー質量分析器で明らかにした。これらの結果から、今年度は、細菌感染症患者の血中や尿中の修飾ヌクレオシドを質量分析器を用いて網羅的に評価し、新規感染症診断マーカーとして有用であるかを検討した。すると、尿中ならびに血中のm4Cならびにm2Aが感染後に有意に上昇することが明らかになった。そこで、細菌感染診断マーカーであるCRPならびに白血球数と尿中m4Cならびにm2A量に相関があるか検討した。その結果、これら細菌感染診断マーカーと血中m4Cならびにm2A量に相関は認められなかった。尿中m2A量について、カットオフ値を592.8に設定した場合、感度81.3%、特異度60%であった。またm2Aをヒト由来の培養細胞の培養液中に添加しても、細胞増殖や細胞死に影響を示さなかった。さらにm2Aをマクロファージの培養液に添加したが、IL-6、TNF-αならびにIL-15の発現に影響を及ぼさなかった。以上の結果から、尿中m4Cならびにm2Aは、細菌感染後の宿主や感染部位の炎症状態を反映するのではなく、宿主内の細菌数、細菌感染の有無と相関があることが推察された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Pathological mutations promote proteolysis of mitochondrial tRNA-specific 2-thiouridylase 1 (MTU1) via mitochondrial caseinolytic peptidase (CLPP).2024
Author(s)
Ahmad RNR, Zhang LT, Morita R, Tani H, Wu Y, Chujo T, Ogawa A, Harada R, Shigeta Y, Tomizawa K, Wei FY.
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Journal Title
Nucleic Acids Res
Volume: 3
Pages: 1341-1358
DOI
Peer Reviewed / Open Access