2021 Fiscal Year Annual Research Report
Pathophysiological role of B cell subtypes that change with age
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21H02753
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 義裕 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (20415269)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | B細胞 / 自己免疫疾患 / 免疫寛容 / 加齢 |
Outline of Annual Research Achievements |
年齢を重ねるごとに免疫機能が低下していく免疫老化は、感染症の重症化や免疫寛容維持機構の破綻による自己免疫疾患発症に密接に関係するが、それら現象を支えるメカニズムは未解明である。特に、液性免疫の要となるB細胞に関する知見は非常に乏しい。そこで本研究では、トランスクリプトーム解析と分子・細胞・個体レベルの機能解析により、B細胞の加齢に伴う多様性変化と免疫老化誘導の鍵となるB細胞サブタイプの同定を試みる。さらに、同定したB細胞サブタイプの機能と活性化機序を解明し、液性免疫機能低下と自己免疫疾患病態への関与を明らかにすることを試みる。本研究では、網羅的トランスクリプトーム解析により、加齢依存的に変化するB細胞サブタイプの同定と機能解析を行い、免疫老化に関わるB細胞サブタイプ変動の意義を明らかにする。今年度は計画1, 2)を遂行した。 1) B細胞サブタイプの加齢変化の同定と遺伝子発現解析 若齢と老齢マウスを用いて、様々Bな細胞サブセットの加齢変動を様々な臓器(骨髄、脾臓、リンパ節、肺、腹腔)で検証し、B細胞サブセットによって、加齢変化の感受性が異なることがわかった。ABCsは老化に伴い著増し、組織分布の特徴も明らかになった。脾臓のABCsはアナジー様の応答を示すことも判明した。さらに、若齢および老齢マウス由来の各B細胞サブタイプにおいて、RNA-seqによる網羅的遺伝子発現解析を行い、B細胞機能に関与する遺伝子発現変動を検証したところ、特徴的な変動遺伝子を同定した。 2) 加齢により誘導される新規B細胞サブタイプの同定 若齢と老化マウスをもちて上記1)の解析の結果をもとに、組織特異的な加齢変動性B細胞サブタイプを同定する。フローサイトメトリーにより、加齢依存的に増減するB cells populationを特定できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに研究遂行し、期待した結果が得られている。遺伝子改変マウスの準備も滞りなく進んでいる。以上の理由により、ぞおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は計画1,2)を継続して進め、さらに計画3)を遂行する。候補遺伝子の欠損マウスの樹立や過剰発現モデルを用いて、B細胞サブタイプの分化・活性化機序や免疫寛容への関与を明らかにし、B細胞サブタイプの免疫応答および自己免疫疾患発症への関与を検証する。 3) B細胞サブタイプの免疫応答と自己免疫疾患発症における役割解明 上記1,2)により同定したB細胞サブタイプを細胞表面マーカーにより単離後、in vitroでのB細胞機能や分化、活性化などを調べ、免疫老化に関与する現象を捉える。In vivoに関しては、特定したB細胞サブタイプを選択的にマウスに移植し、免疫応答能および自己免疫病態を評価することによって、B細胞サブタイプの機能を明確にする。具体的には、免疫応答能力については、液性免疫応答を調べ、自己免疫疾患病態は、薬剤誘導性SLE、関節炎、自己免疫性脳脊髄炎モデルで検討を加える。細胞表面マーカーで分離できない場合は、特定の遺伝子のプロモーター下流に蛍光タンパク質を挿入したレポーターマウスを作製し、細胞トラッキングと単離を可能にし、機能解析を進める。また、各B細胞サブタイプごとに単離、解析することで、細胞の特徴を明らかにする。また、分子メカニズム解明のため、候補遺伝子の欠損マウスを作成し、免疫老化への関与を明らかにしていく。また、候補遺伝子のプロモーター下流にジフテリアトキシン受容体を挿入した遺伝子改変マウスを樹立し、特定のサブタイプを除去するモデルマウスを作製し、上記同様のin vivo実験を行い、サブタイプ特異的な機能を明らかにする。
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Research Products
(4 results)