2021 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of miRNA therapeutics for clinical application
Project/Area Number |
21H02781
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井上 純 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50568326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 崇 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40402218)
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
マイクロRNA(miRNA, miR)は、遺伝子としてコードされた機能性小分子RNAである。癌抑制的に機能するmiRを癌細胞へ導入する核酸補充療法(miR核酸抗癌薬)は、癌治療における新たなモダリティとして注目されている。これまで申請者は、非常に強力な抗腫瘍能力を有する“miR-634”を創薬シーズとしたmiR核酸抗癌薬の開発に成功してきた。本年度では、実臨床への応用に想定して、既存抗がん薬との併用効果およびその分子機序を明らかにすることを目的として研究を行なった。口腔扁平上皮癌(Oral squamous cell carcinoma; OSCC)細胞株へのmiR-634の導入は、シスプラチンに対する感受性を顕著に増強することを見出した。さらに、miR-634の新たな標的遺伝子として、抗アポトーシス作用に働くcIAP1遺伝子を同定した。シスプラチン耐性細胞において、cIAP1は遺伝子増幅を伴って高発現しており、miR-634の導入は、cIAP1を含む複数の標的遺伝子群の発現抑制を介して、シスプラチン耐性を克服することを明らかにした。また、OSCC細胞株担癌マウスモデルにおいて、miR-634軟膏製剤の腫瘍への局所投与とシスプラチンの全身投与は、相乗的な抗腫瘍効果を発揮することを明らかにした。シスプラチンを使用した化学療法は、切除不能な局所進行症例および高齢や口腔機能的な理由により手術不適応となる症例に対して適応される。そのようなOSCC症例において、腫瘍へのmiR-634軟膏製剤の局所投与は、シスプラチンによる治療効果を最大限に引き出すための新しい治療モダリティとなることが期待される(Tran PX et al. Mol Ther - Oncolytics 2022)。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(7 results)