2023 Fiscal Year Annual Research Report
Novel tubular homeostatic mechanism mediated by primary cilia
Project/Area Number |
21H02824
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲城 玲子 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (50232509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 洋一郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10407398)
長谷川 頌 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30892658)
木村 啓志 東海大学, マイクロ・ナノ研究開発センター, 教授 (40533625)
平林 祐介 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (80447391)
南学 正臣 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90311620)
西 裕志 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (90784174)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 尿細管細胞 / 一次繊毛 / IRF88 / ミトコンドリア / 小胞体 / オルガネラストレス / オルガネラコンタクトサイト / 糖尿病関連腎臓病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の一環として、一次繊毛と他のオルガネラ間の相互作用を解析する中で、昨年度までに一次繊毛とミトコンドリア間の相互作用(一次繊毛構成蛋白IFT88を介したミトコンドリア機能制御機構)の一端を明らかにしてきた。 一連の研究を進める中で、特に我々は腎臓細胞における小胞体ストレスの病態生理学的意義を明らかにしてきた。そこで本年度は、一次繊毛―ミトコンドリアー小胞体の相互作用の病態生理学的活性に着目し、一次繊毛を介したミトコンドリア機能制御が小胞体機能に及ぼす影響を検討した。一次繊毛分子IFT88の発現を siRNA にてノックダウンさせて一次繊毛が短縮した尿細管細胞株(HK-2)において、IFT88介在性にミトコンドリア機能(酸素消費速度、脂質代謝など)は低下するが、それに伴って小胞体機能変動が認められるかを検討したところ、一次繊毛―ミトコンドリア相互作用が小胞体機能に有意な変化を与えることはなかった。また、HK-2におけるミトコンドリアー小胞体間コンタクトサイト(MAM, mitochondria-associated membrane)の形成やその機能(カルシウムシグナリング)もIFT88ノックダウンによる影響を認めなかった。一方で、我々は尿細管における MAM の形成低下は、尿細管細胞死、ひいては糖尿病関連腎臓病(DKD)の病態進展と相関することを報告してきた(Yoshioka K, Inagi R. Kidney Int. 2022, doi: 10.1016/j.kint.2021.10.039)。 それら一連の成果から、一次繊毛は小胞体に比してミトコンドリアと優位に相互作用する可能性や、複雑なオルガネラ相互作用が尿細管の病態表現型を決定し、言い換えれば尿細管細胞恒常性維持を担っていることが示唆された。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|