2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H02830
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
吉田 優 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (00419475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 史生 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (50462734)
和泉 自泰 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (70622166)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺がん / バイオマーカー / メタボロミクス / 13Cグルコース |
Outline of Annual Research Achievements |
がん細胞は、正常細胞と異なる代謝を使って生存に必要なエネルギーを産生していることが知られている。PET-CT検査にも応用されているように、がん細胞はグルコースの取り込みが非常に盛んで、取り込んだグルコースを解糖系以外の様々な代謝経路を通じて、種々のタンパク質や他の代謝物に変換する。そこで、安定同位体標識グルコース(13C)を使用し、がん細胞が特異的に代謝した13Cグルコース由来代謝物を同定できれば、がんの存在診断につながると着想した。 本研究では、PET陽性肺がんにターゲットを絞り、早期診断可能なマーカー探索を行う。具体的には、治癒切除可能なPET陽性肺がん患者に13Cグルコースを経口投与する。その投与前後、術前・術後の検体から13Cグルコース由来代謝物を網羅的に解析する。それぞれの検体間の比較から、肺がん細胞が特異的に代謝した13Cグルコース由来代謝物を同定する。 具体的には、治癒切除可能なPET陽性肺がん患者に13Cグルコースを経口投与する。その投与前後、術前・術後の検体を比較することで、肺がん細胞が特異的に代謝した13Cグルコース由来代謝物を網羅的に測定する。その後、さまざまながん腫(膵がん、食道がん、口腔がんなど)で比較検討し、肺がん特異性について明らかにする。 これまでの検討で肺がん患者術前検体を用いた精密質量データから15種類の13C-Glucose由来候補代謝物を見出している。そこで、それぞれの代謝物候補マーカーの分析系を構築し、がん診断マーカーとしての検証を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの検討で肺がん患者術前検体を用いた精密質量データから15種類の13C-Glucose由来候補代謝物を見出した。そこで、それぞれの代謝物候補マーカーの分析系を構築し、がん診断マーカーとしての検証を行う。
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Research Products
(5 results)