2023 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチンリモデリング異常による発達障害の包括的理解と治療応用
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21H02847
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西山 正章 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (50423562)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クロマチンリモデリング / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、知的障害などさまざまな疾患が含まれ、遺伝的要素が強い複雑な病因が特徴である。ゲノムの特定領域の増減を伴うコピー数変異は、神経発達障害の根底にある主要な遺伝的要因である。欠失と重複の両方がこれらの病態に関与する個々の遺伝子座が数多く同定されており、適切な遺伝子量が神経発達と脳機能の重要な決定因子であることが示唆されている。さらに、動物モデルを用いた研究により、このような遺伝子の欠失や重複が機能的に及ぼす影響や、神経発達障害の根底にあるメカニズムについての知見が得られている。したがって、神経発達障害の病態生理を解明するためには、遺伝子量の異常がどのようにして特異的な表現型を引き起こすのかを理解することが不可欠である。 われわれは、Chd8重複が転写、神経解剖学的、行動表現型に及ぼす影響を明らかにするため、Chd8ノックインマウスを樹立した。その結果、Chd8を過剰発現させると、脳の深層ニューロンの産生が障害されることがわかった。トランスクリプトーム解析の結果、Chd8の過剰発現は、神経発生や精神神経疾患に関連する遺伝子の発現を変化させること、またChd8ノックインマウスの脳における遺伝子発現パターンは、Chd8ヘテロ接合体変異マウスで明らかなパターンと負の相関があることが示された。さらに、行動解析の結果、Chd8の過剰発現は多動と不安様行動の減弱をもたらし、これらの行動変化は遺伝学的と薬理学的介入によって改善されることが明らかになった。したがって、Chd8ノックインマウスはヒトのCHD8重複症候群のモデルマウスとして適しており、CHD8の発現増加が脳の発達と機能を変化させるメカニズムに光を当てた。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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