2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Rupture-Risk-Prediction System for Aortic Aneurysm Using Fluid–Structure Interaction Analysis.
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21H02868
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹原 康雄 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (70188217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 昌之 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00447814)
礒田 治夫 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション科学研究科, 臨床教授 (40223060)
杉山 将隆 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (40724844) [Withdrawn]
滝沢 研二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60415809)
板谷 慶一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70458777)
駒田 智大 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80718354)
兵藤 良太 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80831388)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 流体構造連成解析 / 腹部大動脈瘤 / 数値流体解析 / 流体ファントム / 壁剪断応力 / oscillatory shear index / 動脈瘤破裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、流体構造連成解析(FSI)によるin-silicoでの腹部大動脈瘤(AAA)成長のモデル作製と、その検証を数値流体力学 (CFD)を用いて行った。加齢とともに、腹部大動脈が動脈硬化のために過長となり、それに伴って大動脈の弯曲を生ずる。弯曲の大弯側と小弯側において乱流の生じ方に差があり、局所壁剪断応力(WSS)の低下を招く。WSSの低下した壁では、血管内皮細胞がそれを感知し、凝固線溶系、免疫系の伝達物質産生やVEGF-R2等の遺伝子発現を介して壁脆弱性を生じることが生理学的に既知であり、このため、壁は内圧に屈して膨隆し、その膨隆が更に局所の乱流と時間平均WSS(TAWSS)の低下を招くという仮説の下で動作するモデルを仮想空間に作製した。動脈壁の膨隆のさせ方にはいくつかの可変パラメータを含むが、基本的にゼロ応力仮説を用いた。こうした前提が、実際の症例でも機能するかを検証するため、AAAを有する実際の症例12例の造影MR angiographyをSTLに変換し、弯曲の中心線を共有するような非拡張モデルを作製した。これに4D Flow MRIで計測した実際の症例の血液の流入速度を境界条件として、3次元的にTAWSSを計測し、TAWSSの低下した壁を僅かに膨隆させた新たなモデルを作製した。これに再度CFDを行って、新たなWSSの分布を計測するというプロセスを繰り返したところ、TAWSS の分布を基に解析格子を2 回拡大した結果、shape index (3D形状を曲率の正負とその組み合わせで分類した指標)= 1 に近い部分が増え、実際の完成形AAAの形状に近いリモデリングが得られた。仮説に基づくモデルが機能することがわかった。今後、個別縦断的に追跡できた実症例を蓄積して至適パラメータを決定してゆき、FSIによる大動脈瘤成長・破裂のリスク予測システムは完成することになる。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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