2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of dysfunction of osteocytes to reveal the targets of treatment in genetical bone diseases
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21H02881
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大薗 恵一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20270770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道上 敏美 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 骨発育疾患研究部門, 部長 (00301804)
岡田 随象 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70727411)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨形成 / 代謝性骨疾患 / 骨系統疾患 / 骨形成不全症 / 骨折 / リン代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
p.G810S変異を持つノックインマウスを作出した。導入バリアントのヘテロ接合体マウス(HT)を得たが、ホモ接合体マウスは得られなかった。HTはWTより体重が小さく、第5腰椎と大腿骨遠位部海綿骨のBV/TVが低く、大腿骨中央部の皮質骨体積と骨髄体積が低く、骨のしなやかさを示す破断変位と破断エネルギーが低かった。モデルマウスの重症度は中等度から重度と考えられるOIモデルマウスを確立したと考えられる。このOIモデルマウスにおける骨細胞機能を検討していく。OI患児由来のiPS細胞に対して、CRISPR/Cas9 systemを用いてバリアントの修復を行い、アイソジェニックなコントロール細胞を作成することができた。この細胞をコントロールとして、OI患者由来iPS細胞から分化誘導した骨芽細胞、骨細胞の石灰化能および骨細胞特異的な遺伝子発現の特徴を明らかにする。未だ、骨細胞への分化が安定しているとは言えないので培養条件を検討中である。XLHモデルマウスのHypマウスについて、骨細胞を単離し、RNA-seqを行った。Bioinformaticsによる解析で、野生型に比べてHypマウスの骨細胞において、発現が増加している、あるいは低下している遺伝子を多数認めた。例えば、Dmp1(Dentin matrix protein 1), Fam20C(FAM20C Golgi Associated Secretory Pathway Kinase), Fgfr1(Fibroblast growth factor receptor 1), Egr1(Early growth response gene 1)などの発現がHypで明確に高くなっており、これは従来、定量的PCRで得られた結果と一致する。今後、これらの遺伝子の発現のパスウェイ解析などを行い、責任遺伝子であるPHEXの関与を明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス飼育室の完成の遅れや、RNA-seqサンプル調整の遅れから、研究計画の1年目である令和3年度には、研究計画全体の遅れが生じていたが、令和4年度はほぼ研究計画通りに研究が実施できて、遅れが取り戻せたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、主任研究者と分担研究者の移動があり、分担研究者を変更し、研究計画が実施できるように体制を組み替えている。変更した研究分担者と協力して、定期的に研究進捗に関する会議を行い、bioinformaticsも駆使して骨細胞特異的なシグナル経路を明らかにする予定である。
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[Presentation] 小児骨形成不全症におけるビスホスホネート治療および体重は血清スクレロスチン値に影響する2022
Author(s)
藤原誠, 北岡太一, 石見壮史, 山田知絵子, 武鑓真司, 山本賢一, 中野由佳子, 中山尋文, 大幡泰久, 窪田拓生, 大薗恵一
Organizer
第95回 日本内分泌学会学術総会
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