2023 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚resident memory T細胞の人為的制御および皮膚疾患予防への応用
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21H02940
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
川村 龍吉 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70262657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 陽一 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (20377542)
岡本 崇 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (30402043)
三井 広 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (60372504)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | resident memory T細胞 / 抗原提示細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年までに皮膚抗原特異的resident memory T細胞 (TRM)およびresident memory regulatory T細胞 (制御性TRM)の発生、維持、増殖に寄与する抗原提示細胞の同定を進め、樹状細胞が強く寄与することを明らかとした。一方で表皮ランゲルハンス細胞は抗原特異的CD8陽性TRMの、また肥満細胞は前者2つの抗原提示細胞より弱いがCD4陽性およびCD8陽性抗原特異的TRMの発生、維持、増殖に寄与することも明らかとした。 抗原特異的TRM発生、維持、増殖に抗原提示細胞-T細胞間のいずれのシグナルが重要であるか検討するために、それぞれの抗原提示細胞特異的にOX40 ligand (OX40L)を欠損するマウスを作成した。その結果、樹状細胞・ランゲルハンス細胞・肥満細胞のいずれにおいても約50% 抗原特異的TRM細胞の減少が認められた。このことは、抗原提示細胞上のOX40 ligandとT細胞上のOX40の結合がTRMの発生、維持、増殖に寄与することを示唆する。 次に抗原提示細胞上のOX40L発現を増強させる分子を検索した。その結果、TSLPやtoll-like receptor (TLR) 2 ligandが有意にOX40L発現を増強した。 以上のことから、皮膚抗原特異的TRMの発生、維持、増殖には樹状細胞 > ランゲルハンス細胞 > 肥満細胞が関与しており、その約50%はOX40シグナルに依存することが明らかとなった。またTSLPやTLR2といった刺激を加えることで抗原提示細胞上のOX40L発現が増強するため、人為的にTRMの数や機能を制御できる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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