2023 Fiscal Year Annual Research Report
復帰変異モザイクモデルマウスを用いた表皮細胞の増殖優位性獲得機序の解明
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21H02943
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
新熊 悟 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00613788)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 表皮水疱症 / 復帰変異モザイク / 相同組換え |
Outline of Annual Research Achievements |
一部の遺伝性皮膚疾患では、後天的に一部の遺伝子が正常化する復帰変異モザイクが認められる。これは体細胞分裂時の相同組換え(染色体組換え)によって生じる。近年、この復帰変異モザイク細胞を用いた再生医療が臨床応用化された。この復帰変異モザイクは様々な遺伝性皮膚疾患で認められる。表皮-真皮間の接着タンパク質の異常によって全身に水疱・びらんを生じる表皮水疱症の復帰変異モザイクの面積は他の疾患に比し極めて大きい。しかし、疾患ごとに認められる復帰変異モザイクの大きさの違いに関する研究は皆無である。この機序を解明し、効率的に機能不全に陥った細胞を正常な細胞と置換することが可能になれば、遺伝子治療や再生医療技術の発展に大きく寄与することが期待できる。 復帰変異モザイク細胞の増殖優位性の獲得機序を解明できれば、遺伝子治療した細胞に増殖優位性を獲得させることが可能になると考えた。そこで、本研究では①復帰変異モザイクを有する表皮水疱症モデルマウスを作製し、②細胞競合に優位な表皮幹細胞の同定を試みた。 複合ヘテロCol17欠損表皮水疱症モデルマウスに対してCRISPR/Cas9発現AAVベクターを皮内投与することにより、復帰変異モザイクの誘導に成功した。さらに、生体内における復帰変異モザイクは、毛包部で認められることが多く、毛包表皮幹細胞を含めた毛包部に復帰変異モザイクが誘導されることにより、復帰変異モザイクが増殖していく可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)