2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the pathological mechanism of rheumatoid arthritis induced by N-linked glycans in the ACPA variable region
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21H02962
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小澤 龍彦 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (10432105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
應原 一久 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80550425)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | モノクローナルACPA / 関節リウマチ / N-結合型糖鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)患者で特異的に誘導される自己抗体(anti-citrullinated protein antibody : ACPA)は、RAの病態に関与することが示唆されている。また、90%以上のACPA IgGの可変領域にはN-結合型糖鎖が付加しているが、N-結合型糖鎖がRAの病態に直接関与するかは明らかにされていない。我々が独自に樹立したRA患者由来モノクローナルACPAであるCCP-Ab1をモデルに、ACPA IgG可変領域のN-結合型糖鎖が引き起こす病態メカニズムを明らかにすることを目的とし、2021年度は、CCP-Ab1の可変領域にN-結合型糖鎖がある場合と無い場合で、(1)抗原との結合力の比較、(2)マクロファージ細胞株より産生される炎症性サイトカイン量の比較、の2点を行った。 (1)において、N-結合型糖鎖が無い場合では、想定している抗原であるフィブリノーゲンに対する結合力は上昇することが認められた。一方、CCP-Ab1が結合する別の抗原として、第一世代CCPであるcfc1-cycやシトルリン化ペプチドに対しては、結合力が減少、もしくは同程度であることが認められた。 (2)において、炎症性サイトカインとしてTNFαの産生量で評価したが、N-結合型糖鎖がある場合と無い場合いずれも産生されないことが示された。 また、2022年度以降に予定している一部のN-結合型糖鎖が無いCCP-Ab1の作製を進め、全パターンの発現ベクターの構築を終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まずはvitroにおける結合力と炎症性サイトカイン産生の差についての検討が終了したこと、2022年度以降に予定していた一部のN-結合型糖鎖が無いCCP-Ab1の作製の準備を終え、2022年度以降につながる知見が得られたことから、おおむね順調に進展している、とした。
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Strategy for Future Research Activity |
RAでは局所で関節破壊が起こることから、破骨細胞への分化についての検討を行う。また、関節炎を起こしやすいSKGマウスにN-結合型糖鎖がある、もしくは無いCCP-Ab1を投与し、以前得られた結果に再現性を行うと共に、マウスの局所で認められる破骨細胞誘導の比較を行う。
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Research Products
(13 results)