2023 Fiscal Year Annual Research Report
Induction of SARS CoV-2 neutralizing antibodies by anti-idiotype antibodies
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21H02970
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松下 修三 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特任教授 (00199788)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) / SARS-CoV-2 / 中和抗体 / 抗イディオタイプ抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する有効なワクチン開発は世界的課題である。我々は、COVID-19回復期症例から、SARS-CoV-2を低濃度で強力に中和するモノクローナル抗体(9-105)を樹立した(特願2020-143055)。本研究の目的は、SARS-CoV-2中和抗体に対する抗イディオタイプ抗体を作成し、その免疫による中和抗体誘導の可能性を調べるところにある。令和5年度は、9-105抗体を免疫したアルパカから、ファージ・ディスプレイ法で9-105に結合する31抗体を分離した。そのうち、10抗体は9-105のRBD結合を特異的に阻害し、イディオトープ結合抗体であることが示唆された。一方、令和4年以降、コロナ禍はオミクロン株の流行という新しい局面を迎えた。令和5年はその亜系統株(BQ.1.1、XBB.1.5)や、さらに変異したBA.2.86とJN.1の流行が起こった。9-105抗体は、従来株に比べオミクロン株に対する中和能が低下することが判明したため、ワクチン接種後にブレイクスルー感染した症例から、オミクロン株を広範に中和する4種類の中和モノクローナル抗体を分離した(特願2022-142801)。これらの経緯から本研究も、新規広範囲中和抗体に対する抗イディオタイプ抗体の作成に舵を切り、10クローンの抗イディオタイプ抗体を分離した。現状のコロナワクチン開発は、常に変異ウイルスの出現を後追いするような状況である。我々が分離した交差中和抗体の産生性B細胞は、感染者/ワクチン接種者のB細胞populationの中ではマイノリティにすぎないが、抗イディオタイプ抗体のような適切な免疫源によってこれを特異的に刺激する戦略は可能である。コロナウイルスの感染制御に中心的役割を果たす広範囲中和抗体の誘導を目指す本研究は、真にコロナ禍を終息させるワクチンの開発につながる。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Evaluation of Neutralizing Activity against Omicron Subvariants in BA.5 Breakthrough Infection and Three-Dose Vaccination Using a Novel Chemiluminescence-Based, Virus-Mediated Cytopathic Assay.2023
Author(s)
Toyoda M, Tan TS, Motozono C, Barabona G, Yonekawa A, Shimono N, Minami R, Nagasaki Y, Miyashita Y, Oshiumi H, Nakamura K, Matsushita S, Kuwata T, Ueno T.
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Journal Title
Microbiol Spectrum
Volume: 11
Pages: e0066023
DOI
Peer Reviewed
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