2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the molecular mechanism regulating pancreatic islets using human pluripotent stem cell differentiation system
Project/Area Number |
21H02978
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
粂 昭苑 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (70347011)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 膵臓 / 内分泌β細胞 / ヘテロ性 / ドパミン / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ヒトiPS細胞由来膵島とヒト膵島、マウス膵島における成熟化遺伝子の比較解析を行った。一方、発生途中から発現する代表的な2型糖尿病関連遺伝子としてC2CD4遺伝子があり、C2CD4遺伝子は核タンパク質であり、C2cd4遺伝子ノックアウトマウスでは、インスリン分泌能の低下が報告されている。C2CD4と相互作用する分子について、たんぱく質近傍ラベリング法により検索し、その結果、複数の候補分子を得た。今後詳細に解析する予定である。 膵島の機能制御において、ドパミンシグナルが抑制シグナルとして重要な役割を担っており、ドパミンD2受容体の重要性が報告されている。今回は、様々な解析からドパミンD1受容体がD2受容体と複合体形成を介して、抑制シグナルを調節していることを新規に見出した。D1-D2ヘテロ受容体の活性化により、一活性的に抑制シグナルが作動することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでドパミンシグナルによるβ細胞のインスリン分泌制御はD2受容体を介するものと理解されていた。ドパミンD1受容体はD2受容体と複合体を形成することにより、D2受容体ダイマー形成を抑制し、β細胞を障害から防ぐ重要な意義を持っていることを新規に明らかにした。本研究により、D1受容体の重要性が分かり、重要な一歩を踏み出したと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
ドパミン受容体については、D1、D2受容体変異マウスを用いて詳細に表現型解析を進める。D1受容体変異によりβ細胞の機能がどのように変化するかについて調べる。 また、C2CD4と相互作用する候補因子を同定し、その機能を明らかにし、C2CD4との相互作用によりどのように制御されるかを解明ことで、膵臓β細胞の恒常性維持の分子機序を明かにしていく予定。さらに、β細胞のヘテロ性に関与する因子の同定を行い、ヘテロ性がβ細胞の機能維持における意義について明らかにしていきたいと考えている。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Dietary sodium chloride attenuates increased β-cell mass to cause glucose intolerance in mice under a high-fat diet2021
Author(s)
Taki K, Takagi H, Hirose T, Sun R., Yaginuma H, Mizoguchi A, Kobayashi T, Sugiyama M, Tsunekawa T, Onoue T, Hagiwara D, Ito Y, Iwama S, Suga H, Banno R, Sakano D, Kume S, Arima H
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Journal Title
PLosOne
Volume: 16
Pages: e0248065
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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