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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Establishment of personalized medicine for the dramatic improvement in the prognosis of pancreatic cancer patients

Research Project

Project/Area Number 21H03000
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

江口 英利  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90542118)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石井 秀始  大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (10280736)
小林 省吾  大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452436)
野田 剛広  大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (50528594)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords個別化治療 / 膵癌 / 集学的治療
Outline of Annual Research Achievements

膵癌の治療成績の向上のためには術前治療を含めた集学的治療が必須とされているが、現時点では術前治療の最適なレジメンや治療期間確立されておらず、全ての症例で画一的な治療が行われている。
術前治療の治療効果に関わるmicroRNAを同定し、治療効果の予測式を確立し、臨床応用を目指すこと、およびmicroRNAを介した治療耐性メカニズムを解明することを本研究の目的としている。2012~2017年に当科にてGemcitabineベースの術前治療および治癒切除を施行した浸潤性膵管癌20例を対象に、術前治療前の末梢血サンプルからexosomeを抽出し、マイクロアレイにてmicroRNA発現量を網羅的に測定した。その結果をNetwork解析にて解析したところ、治療効果良好群と不良群では異なるNetworkの形成を認めており、Clusterの中心を担うmicroRNAはそれぞれ異なっていることが明らかになった。機械学習により、治療効果良好群と非良好群を予測するために有用なmicroRNAをそれぞれ6種、3種抽出した。
上記マイクロアレイのデータの内、術前放射線治療施行症例のデータを用いて膵癌治療抵抗性に関わるmicroRNAの抽出を試みた。術前放射線治療施行症例10例を対象に発現量の差があるmicroRNAを抽出し、2種類(miR-6855-5p、miR-193a-5p)に絞り込むことができた。膵癌細胞株(Panc1, PSN1)にmiR-6855-5pを過剰発現させると、浸潤能,増殖能が亢進した。また、過剰発現株に放射線照射を加えてcolony formation assay、cell cycle assay、apoptosisの評価を行ったところ、過剰発現細胞株ではapoptosisの減少、G2/M期の細胞の減少を認め、miR-6855-5pが膵癌細胞の放射線耐性に関連することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では昨年度に、術前療法を行って良好な効果を認めた症例と効果不良の症例での末梢血中のmicroRNA発現の差を網羅的に解析し、術前療法に関与するmicroRNAの候補を同定し、文献的考察も加えて候補を4種に絞り込んだ。しかしそのmicroRNAを強制発現したり発現抑制したりしても、予想に反して薬剤感受性が変化しないもの、あるいは想定とは逆の感受性の変化を来すものなど様々であった。その結果を踏まえ、本年度はNetwork解析を用いて、さらに中心的役割を担うmicroRNAを新たに同定することができた。microRNAは多数の遺伝子を標的としているものであることから、microRNAの変化を網羅的に捉え、パスウェイとしてどのような方向性に変化しているかに着目すべきという発想に至り、Network解析を用いて生物学的に真に意味のある候補microRNAを見いだせたことから、研究の進捗は予定通りであると判断している。

Strategy for Future Research Activity

本研究では2012~2017年に当科にてGemcitabineベースの術前治療および治癒切除を施行した浸潤性膵管癌20例を用いて解析を行ってきているが、今後は上記20例とは別のコホート(68例)を用いて、術前治療前血清よりRNAを抽出し、術前治療開始前に治療効果を予測する効果予測式の作成および有用性の確認を行う予定である。

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Published: 2023-12-25  

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