2021 Fiscal Year Annual Research Report
iPS cells producing retroviral replicating vector for malignant glioma
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21H03046
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸田 正博 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (20217508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 良 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30317143)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Malignant glioma / iPS細胞 / 複製型レトロウイルス / 自殺遺伝子 / 遊走 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、本年は自殺遺伝子CD-UPRT導入RRV (CD-RRV)を作製することに成功した。作成したCD-RRVを1210B2 ヒトiPS細胞株より誘導させたNSCに感染させ、治療用NSCを作製した(CD-RRV-human NSC)。また、治療用NSCのNeurosphere内にCD-RRVは複製することを評価した。また治療用NSCの培養液を、CD-RRV未感染のグリオーマ細胞にかけ、感染することを確認し、CD-RRV-human NSCが無事ウイルス産生細胞となっていることを確認した。また、プロドラッグである5-FCを投与し、予定通り細胞死が誘導され自滅することを確認した。次に、抗腫瘍効果の評価にうつった。現在、U87及び我々の所有するヒトGSC株 (hG008)とCD-RRV-human NSCを混合培養し5-FCを投与することで、引き起こされるbystander効果をCCK-8 assayにより定量評価している。また、同様の実験を、38C2 mouse iPS細胞にも行い、CD-RRV-mouse NSCを樹立している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
無事、RRVの設計及びCD-RRVの作製に成功し、感染させたCD-RRV-NSCのプロドラッグに対する感受性等の評価を行うことができた。またCD-RRV-NSCよりCD-RRVが放出されていることも確認した。現在in vitroにおける抗腫瘍効果の評価にうつっているため、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
1. グリオーマモデルマウスにおけるCD-RRV-human NSCの治療効果及び安全性の評価 GC株(U87)及びGSC株(hG008) をそれぞれ線条体に移植したヒトグリオーマモデルマウスに対してCD-RRV-human NSCを移植し、5-FCを投与する事で抗腫瘍効果を評価する。
2. CD-RRV-mouse NSCを用いた抗腫瘍免疫の評価 本治療により誘導される免疫細胞を解析するため、TSG株による同種GSCモデル(免疫正常マウス)を用いた抗腫瘍効果および免疫反応を解析する。まず、令和3年度に作製したCD-RRV-mouse NSCを1同様に移植し、抗腫瘍免疫の励起作用を評価する。
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