2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of essential common molecular mechanisms that control postmenopausal osteoporosis and weight gain and development of therapeutic strategies
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21H03108
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
川端 由子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40906830)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 閉経後骨粗鬆症 / 肥満 / エストロゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
閉経後骨粗鬆症と体重増加にNF-κBシグナルが関与する可能性を検討するために、野生型およびNF-κBシグナルが緩やかに活性化された遺伝子改変マウス(S534Aマウス)に偽手術(sham)および卵巣摘出術(OVX)を行い、4週間後に骨密度の測定を行ったところ、sham群では野生型マウスとS534Aマウスで有意な差はなかったが、OVX群ではS534Aマウスで骨密度の有意な低下が認められ、組織学的解析でも破骨細胞数が増加していた。野生型およびS534A マウスをshamおよびOVX後12週間飼育し、体重増加、および糖耐能を検討したところ、野生型マウスと比較してS534Aマウスでは、OVX群において、著明な体重増加、血糖値の上昇および、インスリン耐性が認められた。OVXを行った野生型およびS534A マウスにインスリンを投与して、経時的に肝臓におけるインスリンシグナルを検討したところ、S534Aマウスの肝臓でインスリンシグナルの抑制が観察された。さらにOVX群のS534Aマウスでは脂肪組織および肝臓重量の増加が認められ、脂肪細胞の肥大と肝臓でのグリコーゲン合成の抑制が見られた。野生型およびS534A マウスにOVXを行うとエストラジオールE2の著明な減少とエストロンE1の上昇が認められたが、両マウス間に有意な差はなかった。以上の結果より、NF-κBシグナルが増強されたマウスでは、OVXによる骨量減少と体重増加が亢進し、さらに糖耐能が悪化することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り計画は進んでいる。また本研究に関連した研究成果を論文として発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
各群の血清サンプルを用いて、血清中のCTX-1およびP1NPを測定して、骨吸収および骨形成を定量化する。NF-κBの活性化をin vivoで可視化することのできるレポーターマウスである κB-Lucマウス(雌)に偽手術(sham群, n=3)または卵巣摘出術(OVX群, n=3)を行い、1日、3日、7日後にin vivoイメージング用D-Luciferiを腹腔内投与し、5〜10分後にIVIS spectrum imaging systemで発光を測定し、OVX後にNF-κBが活性化される組織と時間を評価する。 。
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Research Products
(5 results)