2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H03114
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
丸山 健太 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60724119)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 痛覚 / 脳 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
Reg3γの受容体である Extl3 と結合する可能性のある遺伝子を探索したところ、XIAP が Extl3 の結合パートナーであることが判明した。Extl3 あるいは XIAP をミクログリアの細胞株でノックダウンすると、Reg3γによる IDO1 の発現抑制効果が消失したことから、Reg3γによる IDO1 発現抑制のためには Extl3-XIAP axis が必須であると考えられた。これまでの報告により、XIAP はBcl10 と結合し、炎症シグナルを伝達することが報告されている。そこでLPS を投与したBcl10欠損マウス由来の脳におけるIDO1 の発現とQUIN 濃度を定量したところ、LPS を投与した野生型マウス由来の脳と比べてこれらの量が顕著に増加していた。IDO1 の発現はBin1 によって抑制され、Bin1 の発現は転写因子E2F1 によって誘導されることが知られている。また、E2F1 はRac1 によって活性化され、炎症シグナル存在下においてBcl10 はRac1 を活性化しうることが報告されている。詳細な生化学的解析の結果、Reg3γで刺激されたミクログリアでは Bcl10 依存性に Rac1 が活性化され、これに続いて E2F1 が Bin1 のプロモーターに結合することで Bin1 の発現が誘導された。また、Reg3γで誘導されるBin1 の発現上昇は、Rac1 阻害剤の処理によって消失し、Bin1 をノックダウンしたミクログリアの細胞株では、Reg3γによるIDO1 の発現抑制が観察されなかった。以上より、Reg3γはExtl3-XIAP-Bcl10-Rac1 axis によるE2F1 の活性化によって、IDO1 の発現を抑制するBin1 を誘導していることが明らかとなった (Cell Rep, 2022)。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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