2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis and control of interface between soft tissue and hard adhesive
Project/Area Number |
21H03123
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡田 正弘 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70416220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 陽 昭和大学, 歯学部, 教授 (30327936)
松本 卓也 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40324793)
ハラ エミリオ・サトシ 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (40779443)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無機 / 金属 / 固体接着材 / ハイドロゲル / 生体材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、医療材料として用いられる無機材料(チタンやアパタイト)に適切な表面処理を施すことで、ハイドロゲル(生体軟組織や合成ゲル)がその無機材料と瞬時に強く接着することを見出した。本研究課題では、これら無機材料とハイドロゲルの接着現象を界面科学的観点から解析する。具体的には、まず、処理条件を変化させて作製した無機材料表面の化学的・物理的性質を評価する。また、各種官能基を導入した粘弾性特性の異なるハイドロゲルを作製し、無機材料とハイドロゲルの接着強さを評価する。この際、生体内における接着安定性についても評価を行う。さらに、各種分析法を用いて無機材料とハイドロゲル間の界面における相互作用についての情報を収集する。以上の情報を総合し、無機材料とハイドロゲルの接着現象を理解することを目的とする。 前述した目的を達成するために、本年度の検討では、まず、組成の異なるハイドロゲルを合成し、水含有量を変化させることで粘弾性特性を変化させた。また、前年度の検討において化学的観点(組成、結晶性)および物理的観点(表面粗さ、弾性率)から評価を行った表面性状の異なる無機材料と上記のハイドロゲルを組み合わせて接着試験を行い、ソフト(ハイドロゲル)とハード(無機材料)間の接着性を定量的に評価した。また、無機材料のモデル表面を作製し、接着に関与する分子の吸着特性を評価した。以上の検討結果を取りまとめて学会発表ならびに論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の検討においては、組成および粘弾性特性の異なるゲルを対象として、界面科学的観点からソフト(ハイドロゲル)とハード(無機材料)間の接着現象を解析することを目的とした。【研究実績の概要】に記載したとおり、当初の目的を達成したため「(2) おおむね順調に進展している」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の検討結果から得られた情報をもとに、ハイドロゲルとして生体組織を用いた接着を評価することで、ソフト(ハイドロゲル)とハード(無機材料)間の接着現象について界面科学的観点から検討をさらに進める予定である。
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Research Products
(10 results)