2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing Evidence for Extending Healthy Life Expectancy by Maintaining Oral Function: A 12-Year Cohort Study of 2600 Old People
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21H03130
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池邉 一典 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70273696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
八田 昂大 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (60845949)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔機能 / 健康長寿 / 栄養状態 / 認知機能 / 運動機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,感染対策に十分配慮したうえで,3地域の在住高齢者に対して会場調査を行った.SONIC研究で昨年度までに調査を終了している70歳から90歳までの各年齢群の計約2600名分のデータに対して,本年度の新たな追跡調査を追加した縦断データベースを基とした分析結果より,以下の結果が得られた. 咬合支持の低下は,咀嚼能力の低下に関係すると考えられている.しかし,この分野の先行研究は横断的研究に基づくものであった.本研究では,地域在住の高齢者を対象に6年間の縦断的観察を行い,咬合支持の変化と咀嚼能力との関連を検討した. SONIC研究に参加した72~74歳の864人に対して追跡調査が行われ(追跡期間中央値5.92年),データの欠落がなかった488人を本研究の対象とした.参加者は,臼歯部咬合支持ゾーンの数によって3群に分けられた:完全咬合(咬合支持4ゾーン),減少咬合(咬合支持1~3ゾーン),崩壊咬合(咬合支持域なし)である.線形混合効果モデルを用いて,咬合支持状態と咀嚼能力との関係を縦断的に分析した. その結果,性別,咬合力,欠損歯数,年齢,咬合支持の変化が咀嚼能力と有意に関連していた.さらに,咬合支持の変化と加齢の交互作用項は,咀嚼能力低下の有意な説明変数であった.この交互作用は,完全咬合または減少咬合から崩壊咬合に変化した群で最も強かった.この結果は,咬合支持の喪失が咀嚼能力低下の主な要因であることを示している. 以上のことから,咬合支持力の低下は,咀嚼能力の低下に大きく関連することが明らかとなった.この結果から,高齢者の咀嚼能力維持のためには,臼歯部咬合支持の崩壊を予防する必要があることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大による影響に伴い、疫学調査の対象である多数の研究協力者から辞退の申し出を受けたことにより、疫学調査の実施が困難になった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究遂行上、疫学調査で、解析に必要な一定数の地域高齢者の参加が必要不可欠である解析に必要な研究協力者の数を確保するため、調査を辞退した研究協力者と日程調整の上、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く時期に、高齢者の口腔と全身の健康に関する疫学調査を延長して実施する.
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Relationship between maximum occlusal force and psychological frailty2022
Author(s)
Akema S, Mameno T, Fukutake M, Hatta K, Murotani Y, Hagino H, Higashi K, Tsujioka Y, Wada M, Takahashi T, Ikebe K
Organizer
The 100th General Session & Exhibition of the International Association for Dental Research
Int'l Joint Research
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