2021 Fiscal Year Annual Research Report
口腔健康状態は生活習慣病や認知機能へ影響するか? : 五島コホート研究
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21H03152
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
齋藤 俊行 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授
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Project Period (FY) |
2021 – 2022
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Keywords | 口腔健康 / 生活習慣病 / 認知機能 / コホート研究 / 高齢化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、生活習慣が影響すると考えられる疾患に関わる危険因子や遺伝子等を解析し、口腔健康状態が生活習慣病、並びに認知機能に及ぼす影響について、徹底して追跡することで、予防や診断、治療に役立てることである。 前回の基盤研究(B)(17H04422)では、約3,000人の受診者のデータベースを作成した。このデータベースの構築をさらに進めるため、令和3年度の補助事業では325名に①口腔の健康診査、②全身の健康診査、③血液生化学検査を行った。具体的に、①では、硬組織診査(う蝕、補綴の状況等)、歯周組織検査(歯周ポケット、アタッチメントロスの測定、BOP、Plaque Index等)、アンケート調査(口腔衛生習慣や口腔に関連した健康関連QOL測定尺度(GOHAI)測定)を行った。また、②では、採血、採尿、一般的な成人健診の検査、生活習慣に関するアンケート調査(喫煙、飲酒、運動、肥満、ストレス等)、握力測定、超音波法による骨密度測定、動脈硬化に関する検査、頸動脈超音波検査(内膜中膜複合体厚intima-media thickness ; IMTの測定)、頸動脈プラークの有無、狭窄の有無、血圧脈波検査装置による心臓足首血管指数(CAVI)および指尖脈波計による血管年齢の評価、指尖脈派の測定(ankle brachial pressure index ; ABI)を行った。そして、③では、HbA1c、AST、ALT、ALP、コリンエステラーゼ、高感度CRP、脂質(LDLコレステロール、HDLコレステロール、酸化LDLコレステロール、中性脂肪)、ホモシステイン等の測定を行ない、残余血清は-80℃のディープフリーザーに保管した。 以上より、325名の健診結果を受診者のデータベースに追加し、健診結果は受診者にフィードバックした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ感染による感染防止のため、健診受診者数や診査項目の制限があったが、健診結果、血清などのサンプルの分析や受診者へのフィードバック、医科健診結果とのリンケージに進むことが計画通りに出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は本研究で作成した受診者のデータベースを基に、研究分担者が引き続き口腔健康状態、特に歯周病と動脈硬化症やリュウマチ、認知機能などの生活習慣病との関連性について分析を進めていく予定である。
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