2021 Fiscal Year Annual Research Report
Population-based study on contribution of hidden out-of-pocket expenses to household catastrophic expenditure on health in Vietnam
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21H03167
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
相賀 裕嗣 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 教授 (20884175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 真利香 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 国際栄養情報センター, 協力研究員 (30453575)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ベトナム / 医療費 / ユニバーサルヘルスカバレッジ / 保健財政 / 健康保険 / 保健経済学 / 保健政策 / 保健システム |
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能な開発目標(SDGs)において推進されているユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)は、『全ての人々が適切な予防・治療・リハビリ等の保健サービスを支払い可能な費用で受けられる状態』を意味する。UHC進捗のモニタリングのための指標として、Out-of-pocket支出(OOP: 医療費自己負担分)が世帯総支出の25%を超える破滅的医療支出に陥る世帯の比率がある。本研究では、ベトナムにおいてOOP支出の国際定義に含まれない交通費等の『隠れたOOP支出』を含めた場合の破滅的医療支出世帯の比率を推定する。併せて、現行の同比率の過小評価の程度を考察する。 具体的には、既に獲得した科学研究費助成事業『研究活動スタート支援』により実施する1保健施設(省病院)の入院患者の世帯を対象にした『隠れたOOP支出』による破滅的医療支出世帯の比率を推定する調査を、一般地域住民を対象とした世帯訪問に基づく調査に拡張・発展した形で行う。これにより、より一般化可能性が高い形でしかも制度がより高い『隠れたOOP支出』の実態が明らかになる。また、本研究の結果を基に、近い将来『隠れたOOP支出』に関するMulti-country studyの実施の礎とする。さらに、新型コロナウィルスによる住民の受診行動変容や世帯レベルの医療支出へのインパクトの評価もサブ分析として試みる。 2021年度は当初データ収集を行うことを想定していたら、調査対象国であるベトナムが新型コロナウィルス流行のため、調査の準備活動を行うことに切り替えた。準備活動の詳細は【現在までの進捗状況】を参照されたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の初年度にあたる2021年度は調査対象国であるベトナムが新型コロナウィルス流行地であり同年度4月~12月のほぼ全期間、対象国・対象省はロックダウン中であり、渡航ならびに調査を開始することができなかった。そのため、2021年度に配分された研究費の88%を翌年に繰り越した。残る12%の研究費を用いて、日本国内で研究分担者との研究設計の再調整、日本とベトナムの2か国での倫理審査、ベトナム側研究協力者と共同で電子質問票の設計、その他関連情報収集、を行うに留まった。 2022年度も、引き続き新型コロナウィルスのパンデミック下ではあったが、一定の活動制限のある中で世帯訪問に基づくデータ収集の許可が現地当局より得られた。その後直ちに、①質問票のプレテスト・微調整、②調査員研修を経て、世帯訪問に基づくデータ収集を開始することができた。2023年3月末(2022年度末)の段階で無作為に抽出にされた対象1339世帯のうち674世帯(50.3%)での調査を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、前年度(2022年度)末に世帯訪問によるデータ収集を開始し軌道に乗せることができたので、世帯調査を継続し、データ収集を上半期までに完了する見込みが立った。データ収集後は、データクリーニング、データ分析、そして論文執筆に順次着手する予定である。
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