2021 Fiscal Year Annual Research Report
重金属への胎児期暴露による心血管代謝疾患バイオマーカーや免疫細胞への影響
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21H03177
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
我妻 ゆき子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40400676)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性重金属暴露 / 胎児期 / 青年期 / 心血管代謝バイオマーカー / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
国際下痢症研究センター(icddr,b)の研究協力者らと打ち合わせを行い、共同研究のための業務委託契約を交わした。ラボでの測定手順の確認を行い、既存生体サンプル使用による分析を開始した。本研究で行われる新規分析は、15歳から収集された保存済みの生体試料のみを使用する。母子コホートの4.5歳、9歳および15歳の子供を対象とした追跡調査情報と統合解析される。尿中金属データ(As、Cd)は、妊娠中および4.5、9歳の子供からのものが既にあり、世帯の社会経済指標(SES)、調理用燃料の使用、飲料水源などを含む社会人口統計情報データも使用できることを確認している。空腹時の血液と尿のサンプル、および母親からの尿のサンプルが収集されており、総Asレベルは尿で測定し、末梢血単核細胞(PBMC)は血漿から分離された。PBMCは液体窒素で保存し、血漿は-80℃で複数のアリコートで保存されたものを使用した。凍結したPBMCは、フローサイトメーターを使用した表現型分析に使用した。 血漿脂質は、自動臨床化学分析装置を使用した酵素比色分析によって測定された。酸化LDL/HDLはキットを使用した評価については、コロナ渦による物流遅延の影響もあり、測定キットの購入が遅れたが、約50%の測定を終了することができた。Cd濃度はHVG-AASを使用して測定し、約25%の尿サンプルの分析が終了したところである。あと2年間の研究期間ですべての測定を終了する見込みである。また、本研究の概要紹介の学会発表を1st National NCDs Conference Bangladeshにて行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生体サンプルの解析を30%ほど終了する予定であった。HVG-AASによる測定を25%の尿サンプルで終了し、酸化LDL/HDLについては、約半数の血漿サンプルで終了しており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
生体サンプルの解析を進めてゆく。コロナ渦による物流遅延の影響もあり、測定キットの購入が半年ほど遅れた。今後はキット確保を早期に進めてゆく。
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Research Products
(2 results)