2022 Fiscal Year Annual Research Report
自家骨髄濃縮液による低侵襲椎間板組織再生誘導法の開発と組織再生メカニズムの解明
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21H03313
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
須藤 英毅 北海道大学, 医学研究院, 特任教授 (30374367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勝久 北海道大学, 大学病院, 助教 (20771893)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自家骨髄濃縮液 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内における再生メカニズムがin vitro試験の結果と同様であることを明らかにするためにin vivo試験を実施した。12カ月以上のビーグル犬の脊椎板内に欠損を作製し、その中に、アルギン酸ナトリウム+自家骨髄濃縮液(BMAC)埋植、アルギン酸ナトリウム埋植、埋植なしのいずれかをランダムに振り分けた処置を行った。L1/2~L4/5椎間板を対象とした。飼育管理および定期的な体重測定を行い、いずれの群においても埋植後24週まで飼育した後に当該椎間板の摘出を行い、ゲルとBMAC埋植椎間板を無処置のIntact controlとゲルのみを埋植した椎間板と比較した。MRI評価後に病理評価を実施し、ゲルとBMACの混合群の椎間板変性が他群に比べて有意に低いことを証明した。
さらに、アルギン酸ナトリウム+BMACの椎間板性疼痛への効果を調べる目的に、ラット椎間板内投与後の行動変容について調査した。ラットからBMACを採取することは困難であるため、本研究においては、その代替えとして骨髄由来間葉系幹細胞を用いた。穿刺後1~28日目に疼痛関連行動分析を実施した。その結果、アルギン酸ナトリウム+幹細胞群は、穿刺単独群やアルギン酸ナトリウム群に比べて潜時が有意に長かった。またアルギン酸ナトリウム+幹細胞群とアルギン酸ナトリウム群は穿刺単独群に比べてvon-Frey testでは潜時が有意に長く、Tail flick試験では有意に短縮しており、椎間板性疼痛の軽減に有用である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
追加で椎間板性腰痛に関する行動変容解析まで行い、英文論文として発表することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験データが全てそろった段階で英文論文として投稿する。
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