2021 Fiscal Year Annual Research Report
リン脂質の脂肪酸リモデリングによる骨格筋機能調節機構の解明
Project/Area Number |
21H03362
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
三浦 進司 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (10342932)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リポクオリティ / アシル基転移酵素 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトα-アクチンプロモーター(HSA)によって骨格筋特異的にCreリコンビナーゼを発現した「HSA-Creマウス」を、「LPGAT1(flox/flox)マウス(fl/fl)」と交配させ、LPGAT1-cKO(cKO)マウスを作出した。実験の対象群には、fl/flマウスを用いた。骨格筋を摘出し、LC-MSを用いて解析した結果、cKOマウスにおいて1-stearoyl-2-acyl-sn-glycero-3-phosphocholine (18:0-PC)量の著しい低下を確認した。また、cKOマウス骨格筋由来の膜画分には、lyso-PCのsn-1位にstearoyl-CoAを導入する酵素活性が失われていた。この結果より、骨格筋において、LPGAT1が18:0-PC生成に大きく貢献していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
LPGAT1-cKOマウスの作出を完了し、骨格筋において18:0-PC量の違いを説明できる遺伝子はLPGAT1であり、LPGAT1が特定のリン脂質のsn-1位にstearoyl基を導入することを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
LPGAT1が骨格筋において他のリン脂質の質にどのような影響を及ぼすか、筋機能や運動能力とどのように関係しているのかについては、未だ不明である。作出したcKOマウスを用いて解析を進める。
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