2021 Fiscal Year Annual Research Report
Wi-Fiチャンネル状態情報に基づくコンテキスト認識のための転移学習技術
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21H03428
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前川 卓也 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (50447025)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ユビキタスコンピューティング / コンテキスト推定 / Wi-Fiチャネル状態情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
Wi-Fi電波を用いた環境非依存な行動認識のため、Wi-Fi CSI(チャネル状態情報)を用いた強化学習による環境非依存なサンプリングレート選択手法を提案した。CSI を用いた従来の行動認識手法は、一定の高いサンプリングレートで取得された CSIを利用しているため、取得や解析に高い計算コストを必要とした。この問題を解決するために、現在の行動や状態に応じて適切にサンプリングレートを調整しながら、できるだけ低いサンプリングレートで行動認識を行う手法が研究されている。しかし、この既存手法では、CSI が取得される環境ごとに行動認識モデルとサンプリングレートの選択を行うモジュールの学習を行う必要がある。特に、サンプリングレート選択モジュールの学習手法には強化学習が用いられているため、多くの時間と計算コストが必要となる。そこで本研究では、環境に依存せずに動作するサンプリングレート選択モジュールを実現することで、対象の環境における CSI を用いた行動認識システムの導入コストを低減した。 また、環境非依存的に観測されるセンサデータパターンを用いて、現在位置のセマンティックラベル(トイレやキッチンなど)を推定する手法を提案し、IEEE Sensors Journalに採録された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・環境非依存な行動認識のためのWi-Fi CSIのサンプリングレート選択手法を考案し、国内研究会にて発表した。 ・Wi-Fi CSIを用いた行動認識のためのサンプリングレート選択手法を考案し、国際会議Mobiquitous2021にてポスター発表を行った。 ・環境非依存な現在位置のセマンティックラベル推定手法を提案し、IEEEのジャーナルにて発表した。 ・環境非依存な動作の特徴をWi-Fi CSIを用いて収集するためのアンテナ装置を作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
・環境に依存しない電波の到来方向に関わる特徴をCSIから推定する手法考案および論文執筆を行ったが、採録にまで至らなかったため、追加実験などを行い、再度論文投稿を行う。 ・作成したアンテナ装置を用いたデータ収集プログラムの作成を行う。また、収集されたデータから、人の動作に関わる特徴を抽出するための手法の前準備を行う。
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