2021 Fiscal Year Annual Research Report
オンラインエコーチェンバー現象を緩和するAI仮想ユーザによる情報流通適正化技術
Project/Area Number |
21H03432
|
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
高野 知佐 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (60509058)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畑 博靖 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (30364110)
會田 雅樹 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (60404935)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | オンラインソーシャル・ネットワーク / ユーザダイナミクス / 振動モデル / ネット炎上抑制 / AIボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,エ コーチェンバー現象の発生の抑制や拡大速度の緩和を目的として,オンラインソーシャルネット ワークのユーザダイナミクスを情報ネットワークの枠組みで沈静化することを目指し,情報ネッ トワーク制御による適切な情報流通技術の基礎理論を確立すると共に,低コストで有効性の高い実現方法として,AI を用いた知的仮想ユーザを利用した情報流通技術を確立することを目的としている.オンラインソーシャルNWにおけるエコーチェンバー現象の発生の抑制や拡大速度の緩和,オンラインソーシャルNWのユーザダイナミクスを情報ネットワークの枠組みで沈静化,情報ネットワーク制御による適切な情報流通技術の基礎理論を確立すると共に,低コストで有効性の高い実現方法として,AI を用いた知的仮想ユーザを 利用した情報流通技術を確立するものである. 本提案研究は,[課題 1] ユーザ行動の「個性」のモデル化と情報流通に与える影響の理解,[課題 2] 仮想ユーザの配置による情報流通適正化技術の確立,[課題 3] AI 仮想ユーザを用いた情報流通制御技術の確立といった3つのテーマに分け,2021年度は[課題 1] を中心に検討をすすめてきた.ユーザの相互作用を振動モデルとして表現し,振幅が増幅する振る舞い(オンラインソーシャル・ネットワークにおける炎上)を抑制する基本モジュール(オンラインソーシャルネットワークにおけるAIボット)の内部構造を考察しシミュレーションによる評価を行った.その結果,モジュール構成として,位相を反転するモデル,モジュール間のリンクの重みを調整するモデルなどいくつかのパターンにおいて性能の振る舞いを理解することができた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[課題 1] ユーザ行動の「個性」のモデル化と情報流通に与える影響の理解 として,炎上を抑制する基本モジュールを考察し,影響を理解するためのシミュレーション評価を行った.また,基本モジュール構成としていくつかのパターンを考察しており,それらの性能の比較評価も行った.
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度では炎上抑制モジュール構成として複数のパターンを考察し性能評価を行ってきた.2022年度以降は,それらの知見に基づき,ネットワーク内のどこに,いくつ入れるかの考察を行い,効果的な炎上抑制技術を確立する.
|