2021 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic Configuration for Multiplex MIMO channel on Heterogeneous Wireless Systems
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21H03435
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
滝沢 泰久 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (50395050)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | MIMO / 異種無線 / 帯域拡大 / 共有アンテナ |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は5G 環境において増加する多数のアンテナを複数の無線システムで共有,適宜分配して周波数帯が異なる複数の無線システムで多重のMIMO チャネルを構成することで帯域拡大を図る,異種無線多重MIMO チャネル動的構成方式を提案している.しかし,スループットに基づいた共有アンテナ分配制御は,トラフィックに対して十分な帯域がある場合に最適なアンテナ分配とならない可能性がある. 2021年度では,この問題を解決するため,遅延時間による共有アンテナ分配の数理的分析と遅延時間に基づく共有アンテナ分配制御を考案して,そのシミュレーション評価システムの実装を行なった. 数理的分析においては,Telatorによる空間相関を考慮したMIMOチャネル容量に基づいて,その容量は同一空間内のMIMOアンテナ数に対して上に凸の単調増加となることを示した.さらに,この相関において,MIMOチャネルの遅延は同一空間内のMIMOアンテナ数に対して下に凸の単調減少となること示し,複数無線システム間でMIMOチャネルの遅延を均等化することにより異種無線多重MIMOチャネルの容量が最大化できることを導き出した. 上記数理的分析に基づいて,考案方式においては,異種無線間MIMOチャネルの遅延を均等化する共有アンテナの分配制御することで,異種無線多重MIMOチャネルの容量を最大化する. 考案方式の実装においては,5Gモジュールが充実したネットワークシミュレーターQualnet9.3を用いて,MACレイヤにおけるAggregation-MPDUまたはMPDUの遅延を計測し,これを均等化する方式として実装して,考案方式の評価環境を構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
5Gの通信モジュールも含めたシミュレーション評価システムの作成のために,新たなバージョンのネットワークシミュレータを用いたが,このシミュレーションの開発ツールを把握するために時間を費やして,評価システムの作成が遅れたため.
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Strategy for Future Research Activity |
評価システム作成が完了したことから,考案した遅延時間に基づく共有アンテナ分配制御方式を対向通信環境で迅速に実施して,複数端末での評価を実施する.この結果が良好であれば,マルチユーザMIMOへ適用検討をすすめる.
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