2022 Fiscal Year Annual Research Report
Parallel Random Access Vision: A New Imaging Method to Observe Arbitrary and Multiple Gaze Directions in Frame-By-Frame Manner
Project/Area Number |
21H03458
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
奥 寛雅 群馬大学, 情報学部, 教授 (40401244)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 視線方向 / 被写界深度 / 共振型光学素子 / 多重露光 / ランダムアクセス撮像 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、(a)焦点距離ランダムアクセスの顕微鏡応用、(b)視線方向の一次元ランダムアクセス手法の改良、(c)視線方向の二次元ランダムアクセス手法の開発、(d)ソフトウェアズーム手法の基礎検討、について研究を実施した。 (a)焦点距離ランダムアクセスの顕微鏡応用では、観察用光学系の光軸と照明用光学系の光軸とが直交する構造をもち、ライトシートの高さはガルバノミラーで制御する形の試作システムを開発した。このシステムを利用して1ms毎に異なる観察面の計測を連続的に行えることを実証した。 (b)視線方向の一次元ランダムアクセス手法の改良では、露光時間の長さに依存して画像の明るさとモーションブラー量との間に存在するトレードオフをデコンボリューションにより解決する手法の研究・開発を行った。実験結果より、露光時間を延ばして明るさを増した状態からモーションブラーを除去するのに一定の効果があることがわかった。 (c)視線方向の二次元ランダムアクセス手法の開発では、従来一次元方向だけの振動であったミラーをXYの二軸に増設し、それぞれ異なる周波数で振動させることで視線方向が二次元的に走査するように設定した。この状態で露光タイミングを制御することで、フレーム毎に二次元方向について任意の視線方向を選択できるような手法を開発した。基礎実験から原理的に有効であることが示されたが、明るさの点に課題があることも判明した。 (d)ソフトウェアズーム手法の基礎検討では、異なる視線方向における複数の画像から画像合成を利用することでソフトウェア的なズームの実現が可能かについて基礎的な検証を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テーマごとの進展に多少のばらつきはあるものの、焦点距離ランダムアクセスの顕微鏡応用では開発したライトシート顕微鏡が当初予期した以上の性能を実証し、想定を上回る成果を得るなどしており、おおむね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
基礎的な撮像手法の実現可能性はおおむね実証できたため、今後は画像のビジュアルフィードバックについても研究を進める予定である。
|
Remarks |
本研究の成果に関連して以下の賞を受賞した。 2022年 日本ロボット学会若手講演賞(新井和樹)
|
Research Products
(25 results)