2021 Fiscal Year Annual Research Report
Responsive contact motion generation for humanoid robots
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21H03521
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田崎 勇一 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10547433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 相昊 立命館大学, 理工学部, 教授 (30344691)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人型ロボット / 転送回避制御 / 多点接触運動生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
計画初年度である本年度は,研究課題である多点接触運動の即応的生成手法の確立を目指し,接触を伴う運動の計画手法に関する理論的検討を進めた.第一に,二足歩行ロボットの転倒回避制御に関し,事前に計算・記憶した転倒回避運動データベースを利用した実時間制御手法を開発し,シミュレーションにて評価を行った.これについては本計画以前からの継続研究であったこともあり,国際会議での発表につなげることができた.本手法は高性能の計算機を用いてデータベースを事前構築しておけば,様々なロボットプラットフォーム(シミュレーション・実機問わず)に容易に移植が可能であることから幅広い活用が期待できる. 第二に,多点接触を伴う運動計画に関して,動的計画法にもとづく従来の最適制御手法を基礎とし,接触の時系列が局所的に変化した際の最適コストの変化を効率的に計算する方法に基づく新たな計画手法を開発した.本手法は従来の計画手法と比較して計算速度に優れており,計画に要する時間を秒のオーダからミリ秒のオーダへ大きく低減できる.本結果については国内会議で発表した他,改良版を国際会議に投稿準備を進めている. 第三に,手法の実機検証へ向けたパラレルリンク式二足歩行ロボットの開発を進めた.ハードウェアレベルのくみ上げは7割方完了し,電装系や制御ソフトウェアの開発を進めている.次年度以降には主に転倒回避制御の検証用プラットフォームとして活用する予定である.他方,当初計画していたほど研究分担者との緊密な連携をとって進めることができなかった. この点は次年度以降へ向けた反省点である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画中の課題1「転倒回避制御の理論構築」と課題2「多点接触運動計画の理論構築」はおおむね順調に進捗している. 検証用の実験機開発に関して,現時点では研究代表者と研究分担者で個別に開発を進めている. 当初計画していたほど研究分担者との緊密な連携をとって進めることができなかったので,この点は次年度以降へ向けた反省点である.
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Strategy for Future Research Activity |
転倒回避制御手法に関しては,実時間制御におけるデータベース検索速度の向上や,環境の多様性(路面の摩擦係数の違いなど)への対応など,改良を重ねる.また,研究分担者が保有する油圧式二足歩行ロボットおよびそのシミュレータへ本制御手法を移植し,性能評価を行うべく準備を進めている. 多点接触運動生成に関しては,基礎となる理論的アイデアは得られたので,これをより実用的なレベルへ向けて改善を進める.具体的には,重心と接触点の運動のみを表現する低次元動力学モデルによって得られた計画軌道からロボットの全身運動の生成する方法や,軌道追従制御に関する検討を進める.特に多点接触運動においては基礎的な二足歩行と比べて接触力の制御が複雑化するため,手先・足先の力センサの有無や各関節のトルクセンサの有無などに応じた制御則の検討を行う.また,跳躍を含む運動の制御では浮遊期における体幹の傾きの制御が課題となる.
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