2022 Fiscal Year Annual Research Report
色弱者の色知覚と感性認知の多面的研究:視覚的印象を考慮する画像強調技術の開拓
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21H03534
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
坂本 隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (90357111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 恭代 工学院大学, 教育推進機構(公私立大学の部局等), 准教授 (10301813)
永井 岳大 東京工業大学, 工学院, 准教授 (40549036)
高橋 直己 中央大学, 理工学部, 助教 (40847175)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視覚的印象 / 色覚多様性 / 画像強調 / 知覚特性 / 感性認知特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題2年目は,色属性・視覚的特徴量・画像統計量等の変化によって,色弱者の視覚的印象を制御する基盤技術開発を目指し,様々な配色画像を色弱者に提示して,視覚刺激(カラー画像)から受ける色彩の印象について調査した.視覚刺激から受ける印象には,色彩だけでなく,構図や被写体そのものから受ける印象も混在するため,これらの分離を試みた.具体的には,視覚刺激として一般的なカラー画像(室内写真)と,そのカラー画像から抽出された代表色だけで構成される複数色画像の両方を色弱者に提示し,印象評価データを因子分析した上で,色彩印象に係る因子を特定した. なお,日本人男性の5%が色弱者であるという統計データが存在する一方で,眼科医の診断で色覚異常と判定されない場合であっても,健常者と色弱者の間に色覚多様性が連続的に存在することが最近の研究で明らかになってきており,その割合は男性の約40%に及ぶと推計される.本研究でもこの推計値を鑑み,色弱者だけでなく,一般色覚の男性と女性についても,視覚刺激(カラー画像)から受ける色彩印象の調査対象に加えるように研究計画を変更した. またデザイン学からの研究アプローチとしては,赤色を意識的に使用する色弱者の描画行動について,調査と分析を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度はコロナウイルス感染防止対策の影響で,研究実施が思う様に進まなかったが,研究2年目については当該の障害がなくなり,色弱者および一般色覚の男性と女性に対する調査を順調に進めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
健常者と色弱者の間に連続的に存在する色覚多様性(日本人男性の約40%)の存在が最近明らかになった.もし男性の約40%が色覚多様性を配慮すべき対象であるならば,本研究結果にも大きな影響を及ぼすと考えられる.そこで研究計画を変更し,色弱者だけでなく,一般色覚の男性と女性についても調査対象に加えた.健常者と色弱者の間に連続的に存在する色覚多様性を考慮した視覚的印象に関する調査は,これまでに実施された例がなく,極めてユニークな研究成果が期待される.
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