2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of co-production method of key industrial raw materials and heavy metal adsorbents from biomass waste
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21H03638
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
望月 友貴 北海道大学, 工学研究院, 特任助教 (90546087)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水銀イオン / バイオマス / チャー / 塩素化 / 吸着 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、(ii)重金属吸着剤としての塩素化残渣(Cl 担持炭素)の有効利用の可能性を調べる一環として籾殻チャー(RC)を1000℃で塩素化処理した残渣のHgイオン吸着性能を調べた。RCと塩素化残渣のHg吸着試験にはHgCl2溶液を使用し、25oCで実施した。溶液中のHg濃度は水銀分析計で測定した。RCと残渣のHg吸着性能を調べた結果、吸着データはLangmuir式で表現可能であった。平衡吸着量は各々216と620mg/gと見積もられ、後者は高いHg吸着性能を有することが見いだされた。本残渣は先行研究で報告されているS担持炭素よりも高い性能を示した。RCと残渣の吸着速度評価では、いずれも吸着量は8h以上でほぼ一定となり、疑二次速度式で表現可能であった。RCと比べ残渣でHg吸着性能が高いのは、塩素化時のSi揮発による多孔質化と炭素質物質上に吸着したClが影響している可能性が考えられたことから細孔性状と表面分析を行なった。RCでは細孔がほぼ存在しなかったが、残渣では4nm付近に細孔径分布ピークが観測され、その表面積は335m^2/g(9%-Cl)であった。この細孔発達はSiの揮発に起因する。XRS分析の結果、Clは炭素と結合した状態で存在した。Hg吸着に及ぼす細孔とClの影響を検討するためRCを脱灰処理した試料(DRC, 405m^2/g)の塩素化残渣のHg吸着性能を調べた。塩素化DRC(545m^2/g, 7%-Cl)のHg吸着能(884mg/g)はDRC(647mg/g)やCl量が多い600℃塩素化DRC(225m^2/g, 30%-Cl, 198mg/g)と比較し大きかった。DRCとRC塩素化残渣の細孔性状の比較から、Hg吸着には細孔の発達に加え、塩素化時にRC中の炭素上に吸着したClも関与している可能性が示された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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