2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of alternative CFC separation or recovery technology using gas separation membrane
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21H03641
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
姫野 修司 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (60334695)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゼオライト膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
代替フロンとして最も使用されているジフルオロメタン(HFC32、R32)は温暖化係数が高く、今後大量に排出されることが懸念される。特に、R32は分子サイズが窒素(N2)分子や酸素(O2)分子と極めて近いため空気(N2、O2)と分離することが難しく、回収された場合も破壊処理される。本研究ではN2、O2とメタン(CH4)等の気体分子と細孔サイズが近く、小分子を高精度に分離可能なゼオライト膜を用い、ゼオライトが持つ分子篩の機能とR32とN2、O2分子とのゼオライト膜の吸着エネルギーの差による新たなR32を分離回収する技術を開発する事を目的とする。 窒素や酸素、メタン、二酸化炭素等の気体を分離する技術としてゼオライトの細孔径の大きさで分離する分子篩機構を利用するゼオライト膜の開発が行われている。特に、気体分子サイズの細孔を有する酸素八員環ゼオライト膜であるCHA型ゼオライト膜(SAPO-34膜, SSZ-13膜)、DDR型ゼオライト膜は高い分離性能である事が報告されている。 本年度はR32とN2、O2を高精度に分離可能なアルミ含有ZSM-58膜を開発し、さらにZSM-58細孔内のエネルギーポテンシャルを用いることで、R32とN2、O2を分離可能かを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は2か年で実施する計画で、初年度ではZSM58ゼオライト膜に対してアルミニウム原子を挿入したAl-ZSM58膜を製膜し、それらの基礎特性を把握した。また、フロン類に対する分離性能を評価するための装置の製作を行った。上述の通り順調に研究が進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、さらに緻密性を向上させたAl含有ZSM-58膜の製膜を検討し、それらを用いてR32とN2、O2との分離実験を行う。また分離条件によって透過分子が変わるなど特異な分離現象が発現する事を想定し温度、圧力、気体組成などは幅広い分離条件で検討を行う。
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