2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of pathological molecular mechanisms involved in pregnancy hypertension using human placental organoid chips
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21H03792
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
吉野 大輔 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80624816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷 勇人 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30443857)
船本 健一 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (70451630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胎盤オルガノイドチップ / マイクロ流体デバイス / 血圧刺激 / 血管障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2023年度は、昨年度に引き続き(2)血管障害に繋がる血管恒常性制御の分子メカニズムの時空間変容の解明と(3)高血圧環境下の胎盤・臍帯血管形成不全の分子メカニズムの解明に取り組んだ。 (2)について、持続的な高血圧刺激に対する活性型ERKの局在を評価し、細胞質局在性のERK活性が血圧刺激負荷後12時間以降に起こることを確認し、慢性高血圧における血管死の誘導の制御因子としてERK1/2が重要な役割を担うことがわかった。また、BaxやBadなどのアポートシス促進性のタンパク質についてはそれらの発現や活性に血圧刺激による影響がない。一方で、アポトーシス抑制性のタンパク質であるBcl-2については血圧刺激によって発現上昇が抑制されることがわかった。Bcl-2ファミリーは、アポトーシス抑制性のタンパク質(Bcl-2、Bcl-xL)とアポトーシス促進性のタンパク質(Bax、Bad、Bid、Bik、Bim)の相対的な存在比が細胞のアポトーシスに対する感受性を決定することが知られている。この知見に基づき、持続的な血圧刺激によるBcl-2の機能の抑制によって、存在比が変化し、Caspase-3の活性による血管内皮細胞のアポトーシスの誘導を抑制できなくなった可能性があると結論づけた。 (3)について、まず前年度までに開発に取り組んだヒト胎盤オルガノイドチップと静水圧負荷培養系の組み合わせによる実験系の構築を試みたが、臍帯血管を模倣した血管網構造を長期に維持することが困難であった。そのため、培養条件(特に培養液の組成)の最適化による実験系の安定性向上に取り組むことを余儀なくされた。依然として5日間を超える培養が難しいため、引き続き培養条件の最適化に取り組む予定である。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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