2021 Fiscal Year Annual Research Report
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21H03847
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青枝 大貴 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授 (10324344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 真人 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任准教授(常勤) (80457001)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 抗原提示 |
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞は感染症、がん、自己免疫疾患、アレルギーに重要な役割を果たしている。T細胞がこれらの疾患や病態に役割を果たすには、それらに関わる抗原蛋白質を分解したペプチド断片を細胞表面に提示する抗原提示細胞と、その抗原を特異的に認識するT細胞との細胞間相互作用が必須であるが、多くの疾患や病態においてT細胞が認識する抗原ペプチドは不明である。また抗原ペプチドが既に知られている場合であっても、特にがんや自己免疫疾患においては、抗原ペプチド特異的なT細胞は数が少なく検出は容易ではない。そのため、T細胞がその病態に大きく関わる様々な疾患に対する検査や診断において最も直接的な医学検査となり得る抗原特異的T細胞の検出は現時点では現実的ではなく、それらに対する診断や治療も各症状に対する対症療法が主体となっている。そこで本研究では、免疫が関与する様々な疾患や病態に重要な役割を果たす抗原特異的T細胞を1細胞レベルで同定し高感度かつ実用的に検出する方法を確立し、そのような疾患や病態に対する根本的な診断検査や治療が可能となる新しいT細胞応答検出法を確立することを目的とした。 2021年度は、基本的なシステムの構築を行い、抗原特異的T細胞を1細胞レベルで高感度かつ実用的に検出するためのマイクロデバイス設計とT細胞検出に目処をつけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
抗原特異的T細胞を1細胞レベルで高感度かつ実用的に検出するためのマイクロデバイス設計とT細胞検出に目処をつけることは出来たが、研究を進めるにともない、当初予定していた灌流方式よりも新規に開発したスピン方式の方が、抗原特異的T細胞を1細胞レベルでより高感度に検出できることが明らかとなり、本研究の目的を達成するには、高感度な検出が決定的に重要なことから、スピン方式に計画を変更したため。
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Strategy for Future Research Activity |
スピン方式に計画を変更したことにともない、それに必要な特注機材の仕様決を行い、より優れたシステム構築を進めていく。
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