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2021 Fiscal Year Annual Research Report

戦時下女子医学生の「学徒医療隊」活動の歴史的研究

Research Project

Project/Area Number 21H03869
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

油谷(宮嵜) 順子  東京女子医科大学, その他部局等, 学芸員

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2022-03-31
Keywords学徒医療隊 / 学童集団疎開 / 女子医学専門学校
Outline of Annual Research Achievements

女子医学専門学校学生による集団学童疎開児童への「学徒医療隊」活動につき、①東京女子医学専門学校(現東京女子医科大学)、②帝国女子医学薬学専門学校(現東邦大学)、③大阪女子高等医学専門学校(現関西医科大学)の派遣状況を各学校所蔵資料などから調査整理した。各種新聞、『都政週報』、『文部時報』、回想録や地方史関係書籍、ニュース映像なども調査した結果、橋本幸雄『ある学童疎開の記』(1987年)には群馬県黒保根村に疎開した王子区の学童の元に、東京女子医学専門学校の学生2名が1カ月程派遣されたと思われる作者の絵入りの記述を発見し、医学専門学校側の記録と合致した。また、学生ではないが、卒後2年程の女性小児科医が群馬県四万温泉の疎開地に日本医療団の一員として派遣され、戦後もその地で長く地域医療に尽くした例を1944年の『上毛新聞』などから確認することができた。東京都教育庁の1945年11月文書「当初ニ於ケル学寮生活状況」には、「無医村常駐医ノ派遣、地元医師ノ嘱託並ニ女子医専生徒ノ動員等ニ依リ、医療機構ノ完備ヲ図リタルヲ以テ学童ノ保健状況ハ概ネ良好ナリキ」との評価を発見した。
①と②では両校所蔵の日誌、写真、派遣時の注意事項、派遣事情を記した学校誌などの資料を撮影・整理・リスト化した。両校の担当学校や派遣場所を地図にプロットした結果、東日本の派遣場所は北・南部が帝国女子医学薬学専門学校、中央部が東京女子医学専門学校という分布傾向が判明した。①は昭和20年卒業生の一人にインタビューして記録に残すことができ、派遣が突然決まったこと、しもやけやひびの治療が多かったことなどが証言として得られた。③は関西医科大学図書館に協力を願って戦中期の卒業生に問い合わせてもらったが、派遣の事実はないことが分かった。
調査結果概要は、東京女子医科大学校舎内の吉岡彌生記念室にてパネル展示、リーフレットなどで紹介している。

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Published: 2022-12-28  

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