2021 Fiscal Year Annual Research Report
学校給食にかかる食品廃棄物の削減を可能にするコンポスト肥料の使用方法の確立
Project/Area Number |
21H03890
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
龍野 巳代 鹿児島大学, 教育学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コンポスト / 学校給食 / 総合的な学習の時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境省は、学校給食調理施設についても食品廃棄物を継続的に発生させている主体の一つと考え、3R促進事業の後押しを行っている。その一環としてコンポストが利用されているが、正確な施肥基準が設けられていないため、実際の栽培活動では生育の保障される市販の肥料を使ってしまうのが現状である。コンポスト肥料の施肥量が確立され、コンポスト肥料だけで野菜や花が良く育てば、学校全体でコンポスト作りが積極的に行われ、学習教材としてだけでなく、肥料代や残飯の処理費の削減にもつながり、最終的には学校給食からの食品廃棄物も削減できるのではないかと考えた。 学校でコンポストを製造することは、学校給食による食品廃棄物の量を減らすとともに、生ごみが肥料へと変わる仕組み、目に見えない微生物の働きを知るという学習と、コンポスト肥料で野菜や花を育てるという食育・緑化活動の学習を含む、総合的な学習の時間での教材として有益であると考える。 しかしながら、コンポストを導入する学校は多くあるが、コンポスト肥料の使い方の指導を行う学校は少ない。本研究では、市販の肥料の生育と匹敵するようなコンポスト肥料の施肥基準を確立することを目的として実験を行った。 残飯の投入量は5Lの基材に対し、1週間に400g、600g、800gの3処理区のコンポストを製造した。40日間製造後に、シードパック法を行い、CN比の分析も行った。その後おおよその最適施肥量を判断し、コンポスト肥料の投入量を、コンポスト1に対して倍土5の1:5区、コンポスト1に対して倍土2の1:2区、コンポスト1に対して倍土1の1:1区とし、対照区として無施肥区と化成(化成肥料標準)区を設け、ラディッシュ(野菜)とマリーゴールド(花)の栽培を行った。週1回の生育調査(草丈、SPAD値)と収量、花数などを調査した。
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