2021 Fiscal Year Annual Research Report
古典教育における読解リテラシーの総合的研究―小中接続・高大接続を意識して―
Project/Area Number |
21H03931
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 直志 名古屋大学, 教育学部附属学校, 国立高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 協同的探究学習 / 和本リテラシー / 古典教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
●本研究の目的 種々の学力調査から、日本の子ども達は、自分の考えを根拠に基づいて説明するといった、「読解リテラシー」を苦手とする傾向が指摘されてきた。新しい学習指導要領においても、自身の考えを表現する力をつけることが重視されている。古典分野においては、小学校でも、仮名の歴史を学ぶ単元が加わるなど、古典を学ぶ意義を理解させ、興味関心を喚起する指導が求められている。 これらの教育課題に対する有効な指導方法を開発・実践することが本研究の目的である。 ●研究実施計画に基づく成果 この課題に対応するため、本研究では、協同的探究学習や、くずし字や和本を活用した古典指導に取り組んだ。協同的探究学習については、研究指導者である藤村宣之氏(東京大学教育学部教授)の指導助言のもと、勤務校において年間を通じて実施し、「2021年度WWL協同的探究学習指導法研究会(2021年7月)」や「協同的探究学習研究交流会(2022年2月)」において、その成果を公表した。くずし字や和本を用いた古典指導については、加藤弓枝氏(鶴見大学文学部教授)、三宅宏幸氏(愛知県立大学日本文化学部教授)の協力を得て、2021年9月および2022年3月に、勤務校で特別授業を実施し、「同志社大学古典教材開発研究センター第2回研究集会(2022年3月)」において、その成果を報告した。コロナ禍による開催だったため、教育関係者等に授業を参観していただくことがかなわなかった点が残念ではあるが、一方で、オンラインによる報告会となったことが功を奏し、他校から多くの教員の参加を得ることができた。特に後者については、国内のみならず、海外在住の日本研究者の参加も多く、250名ほどの申し込みがあった。小・中・高校・高専・大学の教員や学生・院生、学芸員・図書館司書など、古典籍や国語科教育に関係する多くの方々と意見交換することができた。
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Research Products
(6 results)