2021 Fiscal Year Annual Research Report
小中9年間の系統生を意識したリズム系ダンスのカリキュラムデザインと評価
Project/Area Number |
21H03934
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Research Institution | 府中町立府中東小学校 |
Principal Investigator |
酒井 祐太 府中町立府中東小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リズム / 表現の広がり / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
体育科の授業において,小学校1から5年生,中学校3年生を対象に「リズムダンス」を中心として「豊かな学びを育成するカリキュラムデザイン」の研究を行った。また,「リズムダンス」の評価を明確にするために,「表現」と「リズム」に焦点を当てて研究を進めた。小学校低学年の段階は,リズムダンスで壁となる「恥ずかしさ」を感じることが少ないことから,様々な表現の創出を意識した単元構成にした。1年生では,「なりきりダンサーズ」と題して,「動物」「自然」「植物」「昆虫」などのカテゴリーに分けて,児童が対象からインスピレーションしたものを身体表現し,「リズム」を意識するように手立てを講じていった。2年生では,さらに,「オノマトペ」を導入し,物になりきって表現することから一段階レベルを上げた「表現の広がり」が生起できる単元構成にした。中学年では,8カウントを意識し,2から3人のグループで,短い時間の中で,自分たちが考えた構成でダンスをする単元構成にした。中学年では,かっこよく踊ることを意識するために「捻り」などの体の使い方に着目させ,児童相互で評価できるようにした。高学年では,中学年よりも長い時間の振り付けを児童同士が協働して考え,「空間」「ずれ」「そろう」「ソロパート」などの観点を基に,ダンスを創り上げていった。中学校では,活動する人数を10人程度に増やし,より構成の幅を広げることができるようにした。どの段階においても,ICT機器を活用し,自分たちの動きのよさや成長を客観的に確認しながら,課題を共有し,さらによい表現に向けて高め合う姿が見られた。また,リズムダンスにおける評価については,児童生徒が合意形成を図りながら観点を作成することで,自分たちや相手のダンスを評価するときの観点になると共に,自分たちが練習するときのポイントとして重なるため,児童生徒の豊かな学びを支える手立てとなった。
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