2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H04032
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
菊池 護 岩手大学, 理工学系技術部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | VR技術 / オンライン授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルスの感染拡大により,教育機関では対面授業が困難な状況が生じオンライン授業が導入されている.しかし,実技科目である実験や実習では,専用の設備を用いて実際に作業を行う授業のため,オンライン授業に切り替えることは簡単ではない.そこで研究では,実体験に近いオンライン実習授業の実現を目的として,機械工学の学生を対象とした旋盤実習用VR 教材の開発を試みた.ここでは,360°カメラによる実習作業動画の作成とUnityによるVR旋盤の開発を行った. 360°カメラにより実習作業動画を撮影した.本研究で使用した360°カメラはGoPro MAX,動画編集はGoPro Quikである.カメラは旋盤の基本操作であるON/OFFスイッチ,主軸回転/停止レバー,刃物台移動ハンドル,ブレーキペダルの各操作を撮影できるよう配置した.動画の視聴には,GoPro Quik をインストールしたiPadを用いた.360°カメラで撮影した動画の有効性を検証するために,数名の職員に視聴してもらった.その結果,ビデオカメラで撮影した動画に比べて実習の雰囲気をより実感しやすいという意見をいただいた。これにより、360°カメラで撮影した動画が実習の雰囲気を感じるために有効であることが示された。 次に旋盤作業を疑似体験できるVR教材の開発を行った.VR教材の開発にはUnityを用いた。旋盤作業を行うために必要な基本的な機能は,①レバーによる主軸回転開始,②ハンドル操作による刃物台の移動,③バイトによる被削材の切削,④レバーとフットペダルによる主軸回転停止の4つである.これらの基本的な機能を実装するために、C#によるプログラミングを行った.最終的に、旋盤の基本操作が可能なVR教材をつくることができた。今後は、今回開発したVR教材の有効性の検証と機能の充実を図りながら改良を進めていく。
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