2021 Fiscal Year Annual Research Report
子供の情報リテラシー向上を支援する家庭用ロボットを使った情報モラル教育教材の開発
Project/Area Number |
21H04039
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 正士 九州工業大学, 飯塚キャンパス技術部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 情報モラル教育 / 家庭用ロボット / 子供 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、子供とインターネットの距離は一層近くなっており、とても便利なツールとなっている。しかし、使い方を誤れば子供が被害者だけではなく加害者になるケースさえ生じる。そのため、子供のインターネットの使い方「情報モラル教育」については、学校・行政のみならず、家庭(子育て現場)や日常生活での指導や教育が重要となっている。そこで、本研究では子供を対象とした情報モラル教育について、昨今、一般家庭にも普及している対話型の家庭用ロボットを活用して、親子で一緒に学びながら問題・課題を解決し、子供の情報リテラシー向上の実現を目指す教育内容の調査とシステム構築を行った。 まず、本研究では子供への情報モラル教育の内容を「心」「思考・判断」「技能」「知識・理 解」「関心・態度」の5つの領域に分類し文献調査を行った。「技能」に優れていても「心」が育たず「技能」を悪用し加害者になってしまうケース、また「心」が育っていても「知識」「判断力」に乏しく被害者になってしまうケースなど考えられ、これらの領域をバランスよく子供へ教養・育成させる事で、子供の情報リテラシーの向上を図った。 次に、この教育内容を家庭用ロボット(プレゼンsota)の対話機能に組み込み実装を行った。5つの領域に関する解説や例題を織り交ぜながら子供に聞かせることで、情報モラルに関する知識と教養を身につけさせている。そして、家庭用ロボットに学習のまとめとして情報モラルに関するクイズゲームの実装も行った。クイズの結果等から子供の現在の理解度・達成度を知ることができる。 また、本研究システムは飯塚市二瀬交流センターで開催された冬休み科学実験教室で一部を実演した。そこでは、家庭用ロボットを活用する事で、子供達の学びに対する興味をより湧き立てる事が分かった。一般的な視聴型教材・授業スタイルよりも情報モラルに関する知的好奇心や学習意欲の向上も図ることができた。
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